SNS・消費行動から見えてくるアラサー女子のココロ #36

2023年はZ世代論、やめませんか? 感度の高いマーケターは気づいている「世代論の終焉」

 

クラスタ論は、体制の変更を求める。まずはモノの見方から変えよう




 世代論をやめるのは難しい。なぜなら、世代でくくらずに、細かいクラスタでマーケティングをするのは骨が折れるからである。ひとつの世代でも、複数のクラスタに分かれているならば、もっと細かくユーザーを観察しなければならない。アウトプットに反応してくれる層もその分、小ぶりになる。時代に合わせていくために、予算やチーム編成など、体制の変化が必要になるのである。

 しかし、私たちがまた “みんなで同じディスプレイを見る” 時代はほぼやって来ないと考えてよいだろう。私たちはもう、自分が興味を持てないコンテンツを見る忍耐力を失ってしまった。ソーシャルメディアとともに生きることとはつまり、分断とともに生きるということなのだ。

 組織や働き方など、社会を変えるのは労力がいるけれど、自分のモノの見方を変えるのは簡単で、しかもタダだ。だからまずは、自分のモノの見方だけでも変えてみるのが良いのではないかと思う。

「○○世代だから」という認識は、すでに空虚な妄想になっている。まずは今年から、その世代論を捨て、クラスタ単位で世の中を見ることを始めてみてもいいかもしれない。
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