いまの学生が考えるマーケティングとは?

マーケティングは、今でも人気の学問領域なのか?【大学生×ピップグループCMO久保田氏 座談会】

 

ビジネスパーソンが当たり前に学生を助ける社会に


―― 最近はマーケターの本が書店に多く並んでいますよね。皆さんが知っていたり、注目していたりするマーケターがいれば、教えてください

水谷 刀の森岡毅さんでしょうか。圧倒的に有名だという気がします。

布野 マーケターではありませんが、コスメブランド「b idol」やアクセサリーブランド「anchelion」を立ち上げている元NMB48の吉田朱里さんです。いつでも消費者目線を忘れないところや、決断力の早さは経営者としてとても尊敬をしています。
  
対談中の(左から)久保田氏、布野氏、水谷氏、齋藤氏

――最近、読んだマーケティングの本はありますか。

布野 『グロービスMBAマーケティング(グロービス経営大学院、ダイヤモンド社)』ですかね。あと、『アイデアのつくり方(ジェームス W.ヤング、CCCメディアハウス)』も読みました。

齋藤 マーケティングの本とは言えないかもしれませんが、有名な『THE MODEL(福田 康隆、翔泳社)』を読みました。

水谷 私はマーケティングの本というよりも、本屋で表紙やPOPを見て、今自分が知りたいことに近いなと思ったら手に取って読むという感じです。まあ、それこそがマーケティングされているんですけどね(笑)。
  
普段の生活からマーケティングを意識している水谷氏

――人生の抱負や目標を教えてください

齋藤 現代はいろいろな情報が飛び交っているため、何かに驚く機会は少なくなっていると思います。その中でマーケティングを通して、感動や心が動くようなことを発信できたらいいなと思っています。

水谷 私は自分の力で1人でも多くの人を喜ばせることができたらいいなと思っています。どんな仕事も人を喜ばせるために存在するとは思いますが、そのインパクトがより大きかったり、実感できたりすると幸せだなと思います。また自分自身のことで言えば、挑戦をやめず、成長し続けることを忘れない人間になりたいです。

布野 私は高校2年生くらいから、社会に出て活躍したいと思っている女性の後押しをしたいと考えていました。今はようやく女性の管理職も増えてきましたが、グローバルから見れば、日本は政治も含めてまだまだ少ないと感じています。まずは自分が知識を身につけ、行動を起こし、もっと人としてレベルアップしていきたいです。その上で、周りを巻き込んで後押しできるような存在になりたいと思っています。

――最後に、久保田さんからメッセージがあればお願いします。

久保田 私はマーケティング研究会や「COMPASS」の活動をすべてボランティアでやっています。私も当時は同じでしたが、学生はお金がありません。ビジネスパーソンがボランティア精神で自分の知識や経験を伝えるということが社会貢献のひとつだと思っています。

授業でも、マーケティングを学ぶためにお金をかける必要はないとよく言っています。たとえば、街中の広告を見たら、自分でそれがどのようなものかを想像しながら考えてみるといったことでも、十分マーケティングの要素を学べますからね。

ただ、やはり実践した方が身に沁みて分かるので、そのための場として「COMPASS」をサポートしています。そういった形で、ビジネスパーソンが学生をサポートするという社会ができたらいいなと思っています。今後もマーケティング業界やマーケターを目指す学生を応援していきます。
  
対談後の(左から)布野氏、水谷氏、齋藤氏、久保田氏
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