鹿毛康司、モダンエルダーを目指す #02

「魂にしか興味がない」若手なのに大御所と次から次へと仕事ができる秘訣を鹿毛康司氏が学ぶ

 

常に世の中の役に立つことを考えて行動する姿勢が、大御所の胸を打つ


中山 今でも、1000人から1万人くらい集まる大規模カンファレンスのお手伝いもしています。先日は、国内最大のスタートアップカンファレンス「IVS2023 KYOTO」のプログラム設計をお手伝いました。
  

鹿毛 手伝いというか、ほぼ中心人物のようなレベルで動いていたような気がします。そういえば、亀山さんもそこに参加されてますね。

中山 亀山さんのセッションも担当しましたし、一緒におみくじもつくりました。

鹿毛 おみくじとは、どういうものですか。

中山 IVSで集めたい金額が目標に届かないかもしれないと思ったので、それを補填するアイデアとして考えたものです。というのも、今年のIVSの開催は京都で、お祭りのような空間で開催しました。最初は賽銭箱を置いたらどうなるかなと考えたのですが、それだけでお金をくれというのも面白くないので、おみくじと一緒に設置したんです。

そのとき亀山さんから連絡があって成り行きで、一緒におみくじをつくってくれることになったんです。たとえば、おみくじが吉なら「上場して見事に東証で鐘を鳴らす!パリピになれる。上場しても港区女子と遊んでいないで、真面目に仕事をしよう。一寸先は闇だよ」、凶なら「起業したものの、投資家も社員も離れ、3年以内に倒産。起業で失敗しても人生の失敗ではない。その失敗をキャリアにして、DMMへ面接に行こう。待っているよ」といったコメントを亀山さんが考えて下さいました。

鹿毛 中山さんは大御所が手伝いたくなるような、不思議な魔力を持っているんですね。それはおそらく、その人がどういう心を持っている人なのかを調べ尽くしているからこそ、心が通じているからでしょう。

中山さんは怖いもの知らずで、どんどん行動を起こしていく性格に加えて、GIVEばかりの人です。常に何らかの方法で世の中の役に立とうということを一生懸命に考えているので、その純粋さに大御所は惹かれるんですよ。
  

私は亀山さんのような大御所ではありませんが、中山さんに声を掛けられたら、どんなにスケジュールが詰まっていても空けてしまいます。今度、レンタカーを借りて中山さんに九州を案内することになっているのですが、それも九州の、とある学校のリブランディングを私が手掛けているのを知って見学させてほしいと言うからです。想いを持った人に、対応するのが大人の礼儀だとどこかで考えている私のインサイトをついてきます。

年齢の高い人は、若者が中身のある企画を持ってやってくると嬉しいんです。だから、若者にはそれをどんどんやってほしいと思いますね。公式には、きちんとした立場でないと大御所には会えないことが多いです。ただ、若者が礼節を持っていれば、大御所は会ってくれます。それは若者の特権だと思います。有名だから大御所だからなんとなく会いたいではなく、その本当の価値に惹かれて本気で会いにいく。そんなことを中山さんから教わりました。
中山さん、今日は貴重なお話をたくさんありがとうございました。
  
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