SNS・消費行動から見えてくるアラサー女子のココロ #37

韓国で見た! 日本でもすぐに応用可能な「これは上手い!」と感じたオフライン施策

前回の記事:
2023年はZ世代論、やめませんか? 感度の高いマーケターは気づいている「世代論の終焉」
 

トレンドウォッチャーの二人と韓国へ


 先日、久しぶりに友人たちと韓国に行ってきた。

 ひとり旅の多い私だが、今回は流行に敏感なトレンドウォッチャーの二人(旅インフルエンサーの@rie_tabi と、編集者の@123kirin)との女子旅。美容クリニックやカフェ、お買物スポットなど、最新トレンドを押さえることができた。

 実際、その旅をSNSで発信していたところ、「面白いからもっと教えてほしい」「マーケター視点で勉強になる」と言っていただいた。そこで、今回は私が韓国旅行で見てきた「これはすごい!」と思ったトレンドや事象の中から、マーケティングに役立つものを紹介させていただく。

 特にネットサービスというよりも、オフライン施策として面白いと感じる事例をたくさん見つけることができた。日本のEC比率の3倍(※)を誇る韓国では、「わざわざオフラインに行きたくなる」「オフラインで見かけた後に、ネットでじっくり見たくなる」仕組みが溢れていた。

(※)参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000112.000029184.html
 

今回の韓国旅で見かけた「ウマい!」仕掛け


 1:宣伝が「映り込む」仕掛け

 韓国の街中には「鏡」がいたるところにある。しかも、どれも思わずそこで撮影したくなるほどかわいい。街に鏡が溢れていることに気がついたのは、一緒に行った旅行インフルエンサーの友人が鏡を前に「写真撮りましょう!」とよく声をかけてくれたからだ。

 実際に写真を撮ってみると、なるほど、遊んでいるメンバーと簡単に写真が撮れるから、SNSにあげたくなる。

 そして、撮影した写真をSNSに投稿していて気づく。
  

 「これ全部、鏡にブランドロゴかSNSアカウント名が入ってる…」。

 だから、現地で友人たちと撮影すれば「ここに行ってきました!」という記念撮影にもなるし、SNSに投稿された写真を見てその
場所が気になった人は、SNSアカウント名を確認して気軽に検索できるようになっている。

 今や誰もがSNS投稿を見て、気になるお店を検索した経験があるだろう。だからこそ、「SNSで見かけた後の検索しやすさ」が大事だ。SNSに投稿された写真から、即座にそのスポットを検索できる。検索させるための情報が自然に「映り込む」仕掛けに拍手したくなった。

 ちなみに、友人によると「日本には、こういう鏡がまだまだないから増えてほしい」とのこと。SNSで拡散していく空間づくりを目指すなら、「映える」演出だけではなく、拡散させる情報の「映り込み」を意識してもいいかもしれない。

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