SNS・消費行動から見えてくるアラサー女子のココロ #37

韓国で見た! 日本でもすぐに応用可能な「これは上手い!」と感じたオフライン施策

 

商品情報を自然と発信してしまう秀逸な企画


 2:「買い物に行った」思い出を作れる仕掛けがある

 鏡で写真を撮る以外にも、買い物をしていて「楽しい!」と感じたのは、「買い物を思い出にする」仕組みがたくさんあったことだ。
  

 店舗内にフォトスポットがあることは日本でも珍しくなくなってきたが、雑貨店「WiggleWiggle」にて発見した、IKEAにあるようなショールームを複数設置し、そこをフォトスポットにしている仕掛けは面白かった。商品を実際に触ってもらうことができるうえに、写真を撮ってSNSで投稿してもらえれば、商品情報がどんどん広がっていく仕組みになっている。

 そして、アパレル店でよく見かけたのが、最近人気の韓国プリクラだ。しかも各ブランドオリジナルのデザインが縁にほどこされていて、各所違うデザインで撮影できる。こちらも明洞の「WiggleWiggle」というお店で体験したのだが、写真を取り出してみるとばっちりブランド名が書かれている。買い物している以外のアクティビティも楽しくて思い出に残る体験だった。カラフルで楽しいブランドの雰囲気をまさに “体験化” しているようにも感じた。

 それにしても、これまで紹介した内容のほとんどは、私もInstagramに投稿したのだが、気づかない間に様々な商品やブランドの情報をわかりやすく拡散している格好になっていた。すごい。

3:その他、買い物を買い物以上にする体験

 ブランドの雰囲気を店舗から感じさせるという点では、韓国に行った際にはぜひ「GENTLE MONSTER」や「ADER ERROR」のフラッグシップストアに行ってほしい。「ADER ERROR」の店舗内には噴水があるなど、ブランドの特別感を伝える空間づくりが行われている。

 韓国のアパレルショップに行って最初に驚いたのは、贅沢にスペースを使って、ブランドの雰囲気を伝える空間づくりをしていることだった。店舗に行くことで、圧倒的なブランド体験ができたし、実際に買い物はしなかったが、そのブランドのことを忘れられずに帰国した。
  

 その他、韓国のカフェではタッチパネルでお客さんが注文を済ませる仕組みが多くの店舗で導入されていた。そのおかげもあってか、自分だけのカスタマイズをほどこして購入する商品が多く、その買い物体験が非常にスムーズだったことも印象的だった。自分の好きなトッピングを施せるグリークヨーグルトや、DAISOにてサンリオのお名前シールをつくる体験を楽しんだ。

 最後に、「Fwee」というブランドのポップアップにもお邪魔したのだが、そこではパーソナルカラー診断(PC)の結果に合わせた商品のレイアウトおよび、色味の解説表が置かれていたのも面白かった。商品展開が多いコスメアイテムは、必ずといっていいほど「イエベ・ブルベ向きの商品解説」という動画が消費者から生まれる。

 それを見越して、事前にブランドが「イエベ・ブルベ向け商品」をわかりやすく示しているのも(かといって押し付けるのではなくて店舗で解説しているのが良い)面白いし、PC結果別におすすめの商品をキレイにレイアウトしているのも素敵だと思った。韓国に行くと 「デザインによる課題解決」が活発に行われているのも刺激になる。

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