鹿毛康司、モダンエルダーを目指す #05

総再生3.6億回超の天才YouTuberはどうやって生まれたのか。過去の栄光を捨てて変身し続けるJunko☆とは何者か。

 

「もうやんカレー」をV字再生


鹿毛 YouTubeのコンサルの仕事はチームでやっているということだけど、どういった企業でやっているのですか。

Junko☆ たとえば「もうやんカレー」という飲食店のコンサルを請け負っています。コロナ禍で落ち込んだ売上を取り戻したいという依頼で、V字回復を依頼されました。

回復のきっかけになったのが、YouTubeの「令和の虎」というチャンネルへの出演です。事業をプレゼンして、投資家を納得させれば出資が受けられるという内容なのですが、社長をそこに出して優勝させようと考えました。そのために、これまで学んだマーケティングの知識を総動員して、社長と一緒に資料をつくって挑みました。そうしたら、YouTuberのヒカルさんはじめ全員一致で出資を決めてくれたんです。売上も、それが配信されてから驚くほどの伸びになりました。もちろんすごく味も美味しいです。
 
【前編】あの有名店「もうやんカレー」の出演に虎たちが大興奮。もうやんカレーを全国に広めたい【辻 智太郎】[74人目]FC版Tiger Funding

鹿毛 面白いね。でも、番組に出たからという単純な話ではなさそうですね。ただ、周りには再現性がないと言われませんか(笑)。

Junko☆ 再現性ってよくみなさんが使う言葉ですけど、何の方法でもいいから、結果をだせばいいと思っています。

鹿毛 面白い!そこなんだよね。今、「再現性がない」と敢えて言わせてもらいましたが、僕も少し疑問を抱くのが、なんでも再現性があるかないかで判断することなんですよ。以前、自分がTwitterを使って成功させたマーケティングの事例を見た人が、「再現性がない」と言われて悲しくなった(笑)。でも、やったもん勝ちですよね。

Junko☆ そうなんですよね。結果を出せばいいと思います。

鹿毛 つまりは、「再現性がないことをやり続ける」ということが、Junko☆さんの再現性かな。

Junko☆ おお!そうですね!

鹿毛 番組に出るというのは、難易度は高いけれど、やろうと思えばできるわけです。ただ、できない理由を一生懸命述べてやらない人が多い。こうやって話していてわかるのですが、 Junko☆さんはできない理由を一切、口にしませんね。そこが気持ち良い。番組出演以外に、もうやんカレーでやったことは何ですか。

Junko☆ もうやんカレーは13店舗あるのですが、とにかく店舗に足を運んで、お客さんや店員さんを観察しました。もうやんカレーのファンと一緒にご飯を食べたり、ポスターやメニューをつくったり、デザインを手掛けたりもしました。

鹿毛 面白いですね。そこで何が見えましたか。

Junko☆ お客さんの格好や振る舞いから、どのような人が来ているのかが分かりました。おしゃれな人やIT社長のように見える人、そして外国人の旅行者がふらっと入店したこともありました。そして耳をそばだてて、そうした人たちが何を頼むのか、何を話しているのかも見ていましたね。そこからいろんなことを考えていきました。
  

鹿毛 素晴らしい。それがマーケティングの真髄だよね。

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