最先端のマーケティング手法を探る~「VTuber」という新たなマーケティングの可能性~ #05

東京ドームシティを舞台に仕掛けたコラボ企画「hololive CITY」、期待を超えた驚きの集客力

 

「hololive CITY'24」は全国6カ所で他の遊園地も含めて開催


中野 2024年には東京ドームシティだけではなく、よみうりランドや大阪府のひらかたパークなど、全国各地の遊園地も含めて「hololive CITY'24」を開催しました。ファンから東京以外の地域でもイベントを開催してほしいという声が多く上がっていたため、全国の遊園地で開催することにしました。東京ドームシティの「hololive CITY」を全国に拡張していくイメージで、コンセプトを考えました。

結果的に「hololive CITY'24 」では、2024年8月から東京ドームシティでスタートし、その後、1カ月程度の期間で大阪府のひらかたパークや熊本県のグリーンランド、三重県のナガシマスパーランド、宮城県の八木山ベニーランド、最後に東京都のよみうりランドで開催しました。
  
2024年8月1日に東京都の東京ドームシティ アトラクションズからはじまり、全国のレジャー施設で1ヶ月程度の期間で実施。同年12月1日に東京都のよみうりランドで終了した「hololive CITY'24」。

奥谷 私も2024年の企画を考えるタイミングでよみうりランドに戻ったので、よみうりランドでもぜひ「hololive CITY」を実施したいと考えました。一方で、東京ドームシティでは2回目の開催となったので、VTuberについての説明や説得を行う必要がなく、むしろ周りの人から「今年はやらないんですか?」と聞かれました。
  

同じ企画を複数の遊園地で開催すると集客が分散されるという懸念があり、これまでの実績はあまり多くありませんでした。しかし、今回は人気のタレントが多くいるカバーさんならではのアイデアとして、遊園地ごとに担当のタレントさんをつけたことで、そのファンが各遊園地に行くという期待から、全国6カ所の遊園地で開催できました。

中野 ちなみにホロライブでは、地方に目を向けた企画を他でも実施しています。たとえば、京都市一帯の寺社仏閣や美術館、図書館などの施設とコラボして、スタンプラリー形式で周遊していただく「ほろ~かる京都編」という観光周遊施策や、ホロライブEnglishのサメをモチーフにした「がうる・ぐら」というタレントが宮城県の仙台うみの杜水族館とコラボし、それを中心にしたインバウンド施策を展開するといったことも取り組んでいます。

他にも、全国の商業施設を回るイベントを実施するなど、VTuberを社会に浸透させていくことを目指して、今後も積極的に地方へ向けた動きを進めたいと考えています。これからもVTuberやホロライブに期待してください。

―― 本日は、ありがとうござました。
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