鹿毛康司、モダンエルダーを目指す #12

超大物ビジネスパーソンに応援されるのはなぜ? ぴんぴんきらり 喜多尾衣利子氏のビジネスの駆動力は「突破力」と「青臭さ」

 

相手のことを想像して準備した上で“打席”に立つ


鹿毛 チャンスという球を打てる打席が目の前にあることに、気がつかない人もいます。打席に立たない多くの人は「私なんか…」「もう少し勉強してから…」と言いますが、いつまでも勉強しているだけでは何も実現できない。

喜多尾 歴史アイドルをしていた頃、とある集まりに出席したときに、誰にも話しかけないでポツンと立っている、著名な芸能人の方がいました。ちょっと勇気がいりましたが、「母が大ファンで握手会にも行っていました。私が◯◯さんと同じ芸能事務所に入ったことを、すごく喜んでいます」とお話ししたことがきっかけで、なんと某テレビ局への出演が決まりました。「相手が喜ぶことは何か」を考えて話しかけるよう、いつも意識しています。

鹿毛 図々しいと捉えられてしまうリスクもあるけれど、そこに打席があるなら行かない手はありませんね。でも、せっかく打席に立っても、チャンスに対して「雑」に対応してしまう人もいます。

喜多尾 確かに、たとえば「名刺交換してください」と言うだけでは、意味がないかもしれませんね。

鹿毛 お膳立てされたセミナーに行って、名刺交換だけして「やることをやった」気になってしまう会社員は多い。相手が喜んでくれそうなことを考えて話すことが「相手の時間をいただく上で当たり前」という気持ちがあればいいのですが。

喜多尾 ぴんぴんきらりの最初の応援団になってくださった、UTグループ創業者の加藤慎一郎さんとの出会いは、いい例かもしれません。

知り合いの女性起業家から経営者の集まりに誘っていただいたときのことです。参加者リストを見て横浜国立大学出身の方がいることを知り、その方に実際に会ったときにまるで初めて気づいたように「先輩ですね!」とお話しして、仲良くなりました。その方が、加藤さんを紹介してくださったんです。

鹿毛 参加者リストはチェックすればいいだけなのに、やらない人は多いですね。

いま「紹介」という話題が出ましたが、「紹介してください!」と気軽に頼んでくる人は非常に多いです。でも、紹介することには責任が伴うので、僕は安易に紹介しないことが多い。紹介した場合も、「その後こうなりました」と報告してくれる人はほとんどいないんですよね。

喜多尾 報告するのは大事ですね。

鹿毛 喜多尾さんの場合は、「この人になら、紹介しても大丈夫」という信頼を皆が持っていますよね。嘘をつかなさそうな感じがする。言っていることとやっていることの筋が通っているからでしょうね。
 

夢、そしてビジネスを実現する「青臭さ」と「突破力」


鹿毛 ぴんぴんきらりを応援してくれている人たちは、どなたも日本のトップクラスの起業家・経営者ばかり。普通はお金を払ったとしても集められない人たちですから、すごいし、何より不思議です。僕は最初、「スタートアップのオールスターがこんなに集まるはずがない。知り合いを『応援団』としてコーポレートサイトに載せているだけなんじゃないか」と思っていたんです。でも皆さん本当に、意思を持って集まっていました。

喜多尾 よく考えたらすごいことですし、これは当社の強みだと思って、コーポレートサイトをつくるときに、応援団の方々に掲載の許可をいただきました。

鹿毛 すごく興味が湧いて、喜多尾さんがなぜ上手くいっているのか調べてみたんです。すると、喜多尾さんは狂気を感じるほどに青臭く、とにかく筋を通し続けているということが見えてきました。それに加えて、「突破力」が半端じゃない。アジェンダノート読者の皆さんには、ぜひ喜多尾さんを見習って「突破力を持とうよ」と伝えたいですね。あと、「できない理由を言わない」というのも特長のひとつかもしれない。

喜多尾 楽観的なのかもしれません(笑)。何でも学び、現場に足を運んでいれば、実現できないことはないと思っています。

鹿毛 多くの人は、できない理由をつくるのが上手い。特に、セミナーに出席したりビジネスフレームワークを学んだりすればするほど、できない理由をいくつでも言えるようになってしまうんです。

経験のないことに対して、普通は軽々しく「できる」とは言えません。もし容易に「できる」と言える程度のことであれば、すでに誰かがやっているはずだし、それほど大きな成功にもつながらないでしょう。けれど本当に面白いのは、「できない」とされていることに挑むことです。では、その「できない」をどうすれば「できる」と証明できるか。拠り所になるのは、結局のところ、青臭いとも言えるほどまっすぐなビジョンしかありません。

喜多尾さんは自分のビジョンを「応援団」に伝えてきて、まだスタートアップで規模は大きくないけれども、一つひとつ本当に実現している。さあ会社員の皆さん、「できない」と言い続けていて大丈夫ですか?と問いかけたいです。

喜多尾 私は天才肌ではありませんし、かなり不器用です。鹿毛さんがおっしゃる「青臭さ」というのも、不器用さゆえのものかなと思っていて。私には「努力できること」くらいしか自慢できることがないんです。

やりたいことを実現できている理由があるとすれば、やはり行動力なのかなと思います。勇気さえ出せば、誰でも行動を起こすことはできるし、やりたいことを実現できる。私自身の取り組みで、それを証明し続けていきたいですね。

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