消費者動向
AI利用者の3人に1人が購買行動を相談、電通デジタルのAIラボが初調査
2026/08/27
「旅行」「金融」で高い傾向示す
電通デジタルは7月、AIの普及に伴う生活者インサイトや行動の変化を研究する社内専門組織「with AIラボ」を設立した。活動の第一弾として購買行動におけるAI活用の実態を捉える「生活者のAI活用実態調査2026.7」を実施し、AIを利用する生活者の3人に1人が、購買行動においてAIに相談していることが分かった。
特に「旅行計画」「金融商品」など、購入前の入念な比較検討が必要なカテゴリーで相談する人の割合が高いことが明らかに。また、AIの推奨をそのまま最終判断として利用する人が2~3%おり、電通デジタルは「現時点では限定的であるものの、一定数存在し始めていることが明らかになった」と指摘する。

調査では、プライベートで生成AIを利用している3300人を対象に、直近半年以内の購買でAIに相談したかどうかを商品カテゴリー別に質問。その結果、AIに相談した人の割合は全カテゴリーで30%以上に達した。
特に「旅行計画・宿泊予約」(57%)、「金融商品・保険」(56%)など、スペックや機能的価値、金額などを総合的に比較検討する必要性が高い商材・カテゴリーに関して、AIに相談する人が多い傾向が見られた。一方、「食品・飲料/お酒」(31%)、「日用品(洗剤等)」など、直感や好み、習慣に基づき選択されることの多い消費財に関しては、比較的低い傾向になった。
「意思決定の際にAIにどのくらい頼っているか」の質問では、「AIの回答をそのまま採用する」割合は、どの商材においても2~3%程度という結果になった。「AIは補助的に少しだけ使う」「AIの回答を参考に最後は自分で決める」という人が大半を占めており、現時点ではAIはあくまで「参考・補助の扱いに留まるようだ。

「各購買ファネルごとのAI利用意向」を調べると、「複数の商品やサービスの違いを比較して知りたいとき」が78.8%で最も高くなった。次いで「商品やサービスの特徴を知りたいとき」が74.9%となり、「購入後の疑問やトラブルを解決したいとき」が72.5%で続いた。「最終的にどれを選ぶか判断したいとき」に利用したいと思う人は49.6%で最も低くなった。

電通デジタルは調査結果を踏まえ、「購買ファネル全体で捉えると認知および比較検討、購買後の段階でAI活用が着実に広がる一方、最終決定においては人が判断する割合が依然として高い状態となった」と指摘。今後の企業のマーケティングにおいては、「AIの検索や推奨に選ばれるための情報設計と、生活者自身の最終判断に影響を与える体験設計の両立が重要になると考えられる」と総括した。
※記事中のグラフの出典は電通デジタルリリース、サムネイルの出典は123RF




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