中国の「リアルな生活者」の姿を追う #02
中国の生活者が「わがまま」に? デジタルテクノロジーの浸透で変化する消費スタイル
中国生活者から見えてきた「3つの特徴」
特徴①「仕事や育児の忙しさから、買い物やサービスの利用は、全部家で済ませようとしている」
“普段、仕事や育児がとても忙しくて、あまり自分の時間がないです。お店に行くと時間がかかるし、待たされる可能性もあるため、買い物やサービスの利用などはできる限り、アプリを使って家まで来てもらったり、届けてもらったりしています”
特徴②
「自宅やオフィスでドアツードアの美容サービスを利用して、自分で時間をコントロールできるのがうれしい」
“普段、自宅やオフィスなど場所を指定できるデリバリーサービスを利用可能なものを積極的に活用し、とても満足しています。具体的には、オンラインスーパーでの買い物や、ネイル、美容、マッサージなどドアツードアサービスを定期的に利用しています。仕事や家事、育児などが同時に対応できることは、とても便利だと感じます。自分のためのプライベートな時間も捻出できました”
特徴③
「人間と機械がきちんと融合したサービスが自分にとってのいいサービス」
“機械が提供するサービスは、標準的、平均的なものとなります。一方、人間が提供するサービスはホスピタリティ性、カスタマイズ的な優位性を持っていると考えられます。自分にとって、今のアプリサービスのような、人間と機械がきちんと融合されているサービスだからこそ、自分のニーズを満足させてくれているといえます。だから、人と機械(システム)が融合して自分のわがままな都合に対応したサービスを利用できることが、自分にとってのベストなサービスのカタチとも言えるでしょう”
朱さんの行動に見られるように、今、中国の生活者による消費選択行動の中に「わがまま行動」が生まれてきています。このような「わがまま行動」が生まれた背景には、テクノロジー商品やサービスの発達に伴って、ドアツードアサービスをはじめ020フードデリバリーサービスや指定時間の配達サービスなど、生活者のわがままな都合に合わせたサービスをたくさん利用できるようになったことがあると考えられます。