イスラエルマーケティング月報 #01
日本人マーケターがイスラエルからお届け。スタートアップ大国の素顔に迫る【栗田宏美】
現地で感じた日常生活とトレンド、カルチャーについて
私が初めてイスラエルを訪れた時、すれ違う女性みんなから、良い香りがしたことに驚きました。イスラエルで最もポピュラーな『SABON』は、日本でも展開しており、マッサージソルトやボディーローションがギフトとしても人気です。
ぜひお近くに店舗があったら訪れてみて欲しいのですが、店内に入るとふわっと香る、ムスクのような匂い(私は「SABONの匂い」と表現しています)がするのです。また、イスラエルには死海があるので、塩や泥を使った美容製品は有名です。「LALIN」(これは日本にも展開しています)や「AHABA」(これは日本未展開)も、現地ではよく見かけます。
イスラエルは先進国で物価は日本の1.5~1.7倍と高く、特に顕著なのがランチの値段です。日本では500円や900円で食べられるメニューが、2000円近くしたりしてちょっとびっくりします。
危険なイメージがあるかもしれませんが治安は良く、都心のテルアビブや住宅地でも夜間に出歩くことができます。車社会ですが、道路の様子は日本と全く違います。まず、車がみんな汚い。これは、イスラエルでは税金の関係で車の値段が日本の2倍ほどするそうで、一度購入したら故障するまで使うから…らしいのです。
また、土地として砂漠が多く砂埃がすごいので、こまめに洗車しないとすぐに汚れます。極めつけは、路上駐車の規制が緩いのでしょう、路上駐車し放題で「こんな狭いスペースで、よく縦列駐車できたね?!」という大胆不敵なフォーメーションがよく見られます。基本的に、車のバンパーはへこんでいます(笑)。
クールだと思うのが、車に混じって電動キックボードを乗りこなす人々の姿。電動キックボードのシェアリングサービスもいくつかあり、都心部では乗り捨てられているキックボードをよく見かけます。テルアビブのビーチはリゾート地としても人気で、テルアビブ近郊のオフィス街からも近い距離にあるので、仕事帰りにひと泳ぎ…なんて人もたくさんいそうです。
そして出生率が約3.0だからなのか、街の至る所に遊具が充実した公園があり、子育てしやすい環境であると感じます。子連れで出かけると、思わぬ嬉しいサービス(例えばカフェでアイスバニラをもらったり)があったりして、子どもに優しい国民性です。