グローバルガイドライン作成に、英語に奮闘中!スイスの「社窓」から #01

毎朝、毎時吐きそうにながら奮闘中。スイス本社赴任 ネスレ村岡慎太郎【新連載】

スイス本社に赴任することになった経緯


 こんにちは、ネスレの村岡慎太郎です。日本では何度かマーケティングのカンファレンスに登壇させてもらう機会があって、読者の中にはいろんな場所でお話させていただいた方もいらっしゃると思います。

 2020年1月1日付けで、スイスにあるネスレ本社に赴任しました。グローバルメディアマネージャーとして、グローバルエージェンシーとの調整や各国のネスレとの連携を図っていく仕事になります。

 この連載では私が苦労する様子をお伝えすることで皆さんに近況報告かつ、海外勤務の参考になる情報をお届けしていきたいと思っています。あくまでも私の視点ですので、その点ご了承ください。
 
スイスにあるネスレ本社

 私がスイスに赴任することになったきっかけは、日本にいたときの上司に、「スイス本社がグローバルメディアマネージャーを全世界から募っているから応募してみては」という話をもらったことでした。

 個人的にも、メディアの仕事を2015年1月から始めて、直近の1年半はマネージャーという立場で、もっとビッグピクチャーを見たい、視座を高めたいと思うようになっていたので、良い機会だと捉えてチャレンジしました。

 試験はスイスにいる今の上司と、その上の上司と、人事担当者とのスカイプ面接。そこでは、今までのバックグラウンドから自分の強み、ネスレのフィロソフィーに対する考えなどを聞かれました。

 これまでの経験を聞かれるのは予習していましたが、そのとき、びっくりしたのが自分のキャリアへの考え方をどんどん質問されること。スイスに来たら何がしたいかだけでなく、日本に戻った後に何をして、どうなりたいかを詳しく質問されるんです。

 日本人って、2、3年後、10年後のキャリアプランを考えるのが苦手じゃないですか?もちろんデジタルやスタートアップ業界にいて、何度か転職される方はキャリアパスをしっかり考えていると思うのですが、少なくとも私はそこまで深く考えていなかったので、そのときは不思議に感じました。

 スイスに来てわかったことですが、本社では開発途上国や新興国など、社会情勢が不安定な国から来ている人もいたり、国自体の豊かさも各国で違っていたりするので、キャリアに対する向き合い方が日本人と全然違って、みんなすごく真剣なんですよね。面接のときは不思議で仕方がなかったのですが、キャリアについて熱心に聞かれる理由が今はわかります。
 
僕のデスクから見える、外の風景。社窓から。窓際族

 ちなみに、今回の僕のポジションは、スイス本社で人手が足りないこともあり、「グローバル人材を育てる」というパイロットプロジェクトでもありました。赴任してから「僕に期待していることはなんですか。前任者は何をしていたんですか」と聞いたら、「新しいポジションだから、前任者はいない。君が初めて」と返ってきました(笑)。今回の機会を生かして、ローカル人材をどう伸ばすかというプログラムに乗っかって、成長したいと思っています。

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