グローバルガイドライン作成に、英語に奮闘中!スイスの「社窓」から #02

海外赴任で痛感する、日本人コミュニティの大切さ【ネスレ 村岡慎太郎】

 

自分のバリューを出すために実践している3つ


 心身ともにすり減ったものの、赴任したばかりの私をチームメンバー、特に上司が信用して仕事を任せてくれたのは、本当にありがたいことです。その期待に応えようとする中で、自分のバリューを出すために、実践していたことが3つあります。

 そのひとつが、「①事前準備」の徹底。上司や他部署との打ち合わせがあるとき、始まる前に「会議用の想定問答集」をつくりました。それをしておくと、その場で出てきた質問にすぐに返せるので、お互いにストレスフリーな状態がつくれます。もちろん会議は英語で行われますので、その対策もできます。

 そして会議が終わった後の「②復習」もマメにしています。英語のスピードが速くて正直聞き取れない時があるので、大事な会議はICレコーダーで録音して家に帰ってから聞き直しています。もしくは、朝の日課のウォーキングの時に聞いています。そうすると会議中は無意識に聞き漏らしていることが、結構あることに気付かされます。

 あとは、「③スピード」への意識ですね。本社のスタッフは忙しいので、デットラインに対する意識や、対応のスピード感が遅く感じるときもあるので、私は常に早く対応するように心がけています。具体的には、上司から1週間でやるように言われていた仕事を2、3日で終わらせて確認してもらって、指摘されたポイントをやり直すようにしています。

 日本だとごく普通のことですが、本社は結構ぎりぎりで動いていて、その意識があまり高くないように感じるので、それが強みになると思って取り組んでいます。同僚からは「Japan Time」とからかわています(笑)。
 
会社の近くになるレマン湖。朝のウォーキング中の一枚。

 そうした行動を上司は評価してくれているので、やりがいがあります。日本と比べると、チームや他部署とのコミュニケーション量が多く、良かった点は言葉ではっきりフィードバックしてくれるんです。それは悪い点も同様です。いわゆるダイレクトフィードバックですね。

 そんな中で、「もっと自分のバリューを突き詰めないと、まずいな」と思っています。自分の中の満足度で言うと、10段階中で2か3ぐらい。今はイニシエーター(創始者・発起人)というよりも、フォロワー(追従者)になってしまっているので、そこへのストレスがかなりあります。

 自分だからできること、周囲から真似したいと思われるぐらいのアウトプットを出したいと思っています。

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