海外ニュースから読み解くマーケティング・トレンド #09

「ニューノーマル(新しい日常)」で、消費者の欲求はどう変化したのか

 

コロナウイルス禍で抑えられた消費者の欲求の出口


 これらの環境変化に伴う、消費者の行動変化は必ずしもプラスの欲求だけとは限りません。実際に、自分の周囲の人と話をしていると、特に独り暮らしの場合、リモートワークの状態を自分の時間が自由に使えるという自主性を喜ぶよりも、人と会う機会が減って孤独を感じているようです。

 ZoomやTeamsのようなビデオ会議システムは、ビジネスのような目的性があるもので、他人とともに何かをやる場合はいいのですが、ひとりで目的がないときには、自分自身のストレス発散の行き場を失ってしまうと思います。



 逆に言えば、外出を自粛しなければならない場合、人との出会いや発見がないことは、ストレスが外側に発散されない一方で、欲求を内側に溜める方向に動くと言えます。

 個人の軸でポジティブに言えば、自分自身を他人に振り回されずに考えることができます。だから、これが「仕事・お金」のような未来の目的の方向に転じると、「結婚相手・パートナー探し」「不動産や家などの長期的な資産獲得」という向きになります。

 これが左の「新しい日常」の普段の生活のほうに向かうと、たとえば気晴らしのため、独りの時間の暇つぶしの娯楽であるゲームや趣味、あるいはランニングなどの個人的なスポーツを楽しむ方向にいくわけです。

 続き「ヴィトン『8万円のトランプ』 任天堂『どうぶつの森』、コロナ禍の消費者欲求に応えた秀逸企画
 
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