グローバルガイドライン作成に、英語に奮闘中!スイスの「社窓」から #04

突然の「上司の上司」からの依頼。それでも高評価をもらえた仕事術

前回の記事:
ネスレ本社の新型コロナ対策、危機時に求められるコミュニケーション作法
 

スイスから自粛明けの「働き方」を考える


 皆さん、いかがお過ごしでしょうか。

 4月から5月にかけて、スイスの新型コロナウイルスの感染者数は減り、レストランなど商業施設も徐々に再開し、街にはかなり活気が戻っています。地元で人気のレマン湖も3月は人がまばらで自然とソーシャルディスタンスができていましたが、5月は人との距離が保てないぐらいに混み、人の行き来も激しい状況です。

 気が緩んでいるという感じは否めませんが、これ以上、自粛が続いても経済が耐えられなさそうですし、私なりにこれからどういう世の中になるのか考えているところです。
 
レマン湖にて

 ネスレ本社では、5月から分散出社が始まりました。2チームに分かれ、Aチームが月曜日と火曜日、Bチームが木曜日と金曜日に出社。水曜日はオフィスクリーニングの日で、出社禁止です。ちなみに私は、Bチームに振り分けられました。

 久々に出社して感じたのは、仕事の効率が悪化したかな?ということです。2カ月近くまるまる自宅勤務していたので、それが普通の生活になっていたわけですが、会社と家では仕事に向かうプロセスが違います。

 出社するときは、着ていくスーツの選択からはじまり、シャツを着て時計を付けて靴下を履くという工程があり、髭剃りやヘアセットなどの身だしなみも念入りになり、なんだかんだ家を出るまでに1時間ぐらい費やしてしまいます。さらに、家を出た後も通勤があり、会社に着いてからはパソコンを開いて、コーヒーを取ってきたり・・・。

 在宅勤務では、起床してから数十分後には仕事を開始していました。この仕事に取り掛かるまでの時間の違いで、ものすごく生産効率が悪化したと感じました。
 
スイスの自宅

 しかもオフィスと家でも仕事の内容は変わらないし、アウトプットの質に差が出るかと言われれば、そうでもないと思います。もちろんオフィスの場合、家よりも集中できる時間帯があったため、その差はあるかもしれませんが、それは慣れの問題でいずれはなくなるようにも思います。

 出社しないことで生まれる可処分時間の差が1日1時間30分であれば、1週間で7時間30分となり、ほぼ1日分ですよね。在宅勤務の方が1日分の生産性が高まるのであれば、その方が良くないか、そんなことを考えさせられます。

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