グローバルガイドライン作成に、英語に奮闘中!スイスの「社窓」から #07
休暇中はメールも確認しない。スイス ネスレ本社で体験した、日本との違い
長期休暇をとっても、仕事が回る理由
スイスでは誰も休暇中は仕事をしないですし、上司もそれを理解しているため、何かトラブルが起きたとしても、早々に対応できる他の人を探します。
実際、私の上司の休暇中にトラブルが発生した時も、コミュニケーション領域のヘッドから急に私に連絡がきて、「彼女の代わりに、この会議に出席してね」と言われたことがありました。
そうやって、誰しもがオフをしっかり取れるからこそ、仕事に戻ったときに集中できるように思います。
当然、テイクオーバー(引き継ぎ)や、休み明けのフィードバック(情報共有)がとても大事になります。私が所属する部署では、誰かが休みに入る前にはミーティングが設定され、進捗チェックをしっかり行っていました。また、休暇中のバックアップ体制や、何かトラブルが生じたときに誰に連絡するのかなどのフローも明確にします。
一方で、日本では休暇前に仕事の引き継ぎをしっかり行っている会社は、そんなに多くないように思います。社員側も休暇中にメールが届いていないか確認したり、返信したりする人も多いでしょう。かくいう私も、今回の休暇中にメールをチェックしていました(笑)。
あとは、休暇中のメンバーの仕事を代わりにする機会もあり、大変な部分もありましたが、個人的にはすごく学びが大きかったです。たとえば、道を知っている人と一緒に歩いていると道が覚えられないけれど、ある日、その人がいなくなると、自分で考えないといけなくなるから道を覚えられるようになりますよね。そんな感覚です。
それに、いつもと違う立場になることで、見えてくる景色が変わります。例えば、上司の休暇中に自分がそのポジションに立つことで、上司の視点が見えてくるという効果もありました。そういう意味でも、長期休暇には価値があるのかもしれません。