【超速報】カンヌライオンズ2021リモート・レポート #01

カンヌライオンズ2021は、すべてオンライン開催に!【多摩美術大学 佐藤 達郎】

 

バーチャル体験で、知人と偶然に遭遇も


 毎日、オンライン配信の口火を切るのが「The Awards(贈賞式)」と呼ばれる90分のプログラムです。名物司会者である、ホワン・セニョール(Juan Senor)氏が、現地カンヌの風景とともにナビゲートしてくれます。以前、無料の「LIONS Live」では、“カンヌの風”が感じられないと書きましたが、今回は画面越しではありますが、ほんの少し“カンヌの風”が感じられました。
 
名物司会者ホワン・セニョールさんはカンヌ現地から。
 
ホワン・セニョールさんは、例年人でごった返す赤絨毯の階段にも。

 また、「Debrief(ディブリーフ:受賞作の解説)」も魅力的なカテゴリーです。各部門の審査委員長が、グランプリ作品や他の受賞作品について、受賞理由などを解説していきます。受賞作を担当したクリエイターのインタビューなども含み、良い施策のヒントが満載となっています。
 
「Debrief(ディブリーフ)」では、審査委員長とグランプリ受賞者も。

 また、Virtual Experience(バーチャル体験)と呼ばれるカテゴリーも、オンラインならではの面白い試み。各自がアバターを設定して会場にバーチャルに入り込み、イベントを見ながら、他の参加者と会話したりできます。僕も初日に、Cannes Lions Live Debateというパネルディスカッション的なイベントに入ってみたのですが、旧知の大物クリエイター(日本人)に声をかけられ、しばし談笑したり、もうひとりの日本人の知人から声をかけられたりしました。
 
Virtual Experience上の筆者のアバター。少し小さいですが真ん中に!

 参加者の名前が一覧表示されるので、そこをクリックすると話しかけることができる仕組みです。カンヌライオンズは“ネットワーキングの場”としての価値も高いので、オンラインで少しでもその部分を実現しようとしているのでしょう。

 会期後にもう一回、レポートをする予定です。今回はコロナ禍ならではの応募作に注目が集まる一方、そうしたものとは一線を画す「面白いものは面白いよね」といった受賞作も選ばれています。
 
進行役として、BBCを中心に活躍する女性ジャーナリストが登壇。

 次回はそうした話題作にも触れながら、全体を振り返ってレポートして行きます。お楽しみに。
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