「POSSIBLE」現地レポート #01

Twitter CEOイーロン・マスク氏が登壇、北米最大級のマーケティングカンファレンス「POSSIBLE」を現地・米国フロリダからレポート【電通 森直樹】

 2023年4月17日から19日にかけて、米国・マイアミで北米最大級のマーケティングカンファレンス「POSSIBLE(ポッシブル)」(主催:Beyond Ordinary Events, Inc.)が開催している。

 POSSIBLEは「マーケティング、コミュニケーション、テクノロジーの未来」をテーマに、世界でも権威と経験のあるトップマーケターが5000人以上参加する場になる。初開催の今年は、マーケティング関連企業が80社以上スポンサードするなど注目度も高い。

 今回は、筆者自身が「POSSIBLE」に参加して感じたことを現地レポートとして、夏のような陽気で気分も高揚するフロリダよりお届けする。
 

マスク氏がTwitterのアルゴリズムをオープンソース化すると表明

  
イーロン・マスク氏とリンダ・ヤッカリーノ氏
 
 いよいよ、イベントの本番を迎えた。初開催の「POSSIBLE」で最も注目を集めた、Twitter 最高経営責任者(CEO)のイーロン・マスク氏が登壇した基調講演を超速報でお送りする。「Twitter 2.0:会話からパートナーシップへ」というテーマで、聞き手は、NBCユニバーサル社グローバル広告・パートナーシップ担当会長のリンダ・ヤッカリーノ氏が担った。

 マスク氏は、まず自身が経営する3社について話した。Twitterについては、「今後、Twitterをさらに楽しく、面白く、有益なものにしよう思っている」と述べた。テスラとスペースXについては、「テスラの目標は、持続可能なエネルギーを推進することだ。一方でスペースXの場合は、衛星通信のスターリングが世界で最もサービスが行き届いていない地域にインターネットを提供している。そして、人類を火星に送りたいと思っている。だから、私たちにはエキサイティングな未来が待っているんだ」と話した。

 さらに、「誰もが朝起きる理由が必要なように、インスピレーションを受けるにも理由が必要なんだ。問題を解決するだけではダメで、ハッピーで幸せなことが心の中には存在すべきだ。だから、前世紀に世界中を巻き込んで人類は月に行ったし、今世紀は火星に行けるといいと思っている」と続けた。

 そして、Twitterについて「文明が進歩するためには、言論の自由が必要だが、あなたが思っている以上に大きな問題が存在している。その本質とは、自分の嫌いな人が嫌なことを言うことが許されるかどうかだ。これを心に留めておくことが重要であり、そうでなければ自由とは言えない」と語った。

 また、広告主に対して、Twitterは広告の表示制御を行い、少しでもネガティブな投稿の隣に広告が表示されなくなる仕組みを導入していると説明。「アップルは主要な広告主であり続けているし、ディズニーは子供向け番組を宣伝している。Twitterがヘイトスピーチで満ちていたら、そんなことはないでしょう」と自信を見せた。

 さらに、「私たちは、言論の自由と、言葉を到達させるリーチのアルゴリズムをオープンソース化することにした。多くの人がとても便利で、より良い生活を送るために必要不可欠なプラットフォームを手に入れるだろう」と今後の展望について語った。
  
会場はイーロン・マスク氏を待ち望む米国広告業界やアドバタイザーのオーディエンスが埋め尽くす

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