MAD STARS

韓国・釜山で国際広告際「MAD STARS2023」が開幕

 

マーケティングやデジタルコンテンツを引き続き強化


 韓国の国際広告祭「MAD STARS2023(釜山国際マーケティング広告祭)」が8月23日、釜山広域市海雲台区にある国際コンベンションセンターのBEXCOにて開幕した。オープニングセレモニーには、アジアを中心に世界中から集まったトップマーケターやクリエイター約450人が参加し、会場は熱気に包まれた。
  
オープニングセレモニーにて開幕の挨拶をする、MAD STARS 執行委員長のファン・ジン・チョイ(Hwan-Jin Choi)氏

 MAD STARS2023の出品カテゴリは3段階に細分化され、6つのGroup(上位カテゴリ)、24のStars(中位カテゴリ)、および373のCategories(下位カテゴリ)で構成され、今年は63カ国から2万点以上の作品が集まった。審査は、GoogleやMetaなどのクリエイティブトップから構成される審査委員長6人に加え、38人の審査員によって行われ、金賞、銀賞、銅賞として8月25日の授賞式にて発表される。

 今年の特徴は、6つのGroupのカテゴリのひとつであるPSA(Public Service Advertising)が新設されたことだ。PSAは、公共の利益を目的とする公共広告を意味し、この部門には環境保護、人権伸張、教育および健康改善といった人類の幸福および企業の社会的責任に基づいたキャンペーンが選ばれる。キャンペーンが公共の利益につながるアイデアと内容であれば、非営利団体やNGO、政府のみならず民間企業からも出品ができる。

 また、テーマに基づいてアイデアや企画案を競い合うコンペティション「NEW STARS MAD Competition」が4年ぶりにオフラインで開催された。広告やマーケティングに携わるクリエイティブ職を5年以下で経験しているクリエイターが出題されたテーマに対してアイデアを競い合う。
  
4年ぶりに再開された「NEW STARS MAD Competition」

 昨年に引き続き、日本でマーケティング領域のカンファレンスや塾を主催するナノベーションと提携している。この提携は、MAD STARSとナノベーションが開催しているカンファレンスで登壇されるスピーカー、参加者、スポンサーを共有することで、アジアのマーケティングや広告界全体の活性化を目的としている。

 2008年から始まった「MAD STARS 2023」は韓国唯一の国際広告祭であり、昨年に名称を「AD STARS」から「MAD STARS」に変更した。デジタル化の進展に伴い、広告の領域が拡大したことから、広告祭の対象もマーケティングやデジタル領域に拡張させたいという狙いが込められている。MADのMはマーケティング(marketing)、Aは広告(advertising)、Dはデジタルコンテンツ(digital contents)の頭文字になる。
  
オープニングセレモニー会場の様子

マーケターに役立つ最新情報をお知らせ

メールメールマガジン登録