MAD STARS

韓国・釜山で国際広告際「MAD STARS2024」が開幕、AIを活用したマーケティングがテーマ

 

AIを活用したマーケティングの成功を目指すためには?


 韓国の国際広告祭「MAD STARS2024(釜山国際マーケティング広告祭)」が8月21日、釜山広域市海雲台区にある国際コンベンションセンターのBEXCOにて開幕した。オープニングセレモニーには、アジアを中心に世界中から集まったマーケターやクリエイターが参加し、会場は熱気に包まれた。
  
オープニングセレモニーの様子

 今年のテーマは「AIM: AIを活用したマーケティングの成功を目指す」になる。日々猛烈な勢いで進化し続け、マーケティング領域にも大きな影響を与えているAIにフォーカスした。

 MAD STARS 2024のカテゴリーは3段階に細分化され、その中に6つのGroups(上位カテゴリー)、24のStars(中位カテゴリー)、および373のCategories(下位カテゴリー)で構成される。審査は、GoogleやHavas、BBDO New York、Edelmanのクリエイティブ部門のトップから構成される審査委員長4人に加え、32人の審査員によって行われ、8月23日の授賞式にてグランプリ、金賞、銀賞、銅賞、クリスタル、ファイナリストが発表される。

 今回の特徴について、MAD STARSの委員長であるチェ・ファンジン氏は「今年はMAD STARSにとって重要な年であり、初めて有料のアワードエントリーを導入しました。これにより、MAD STARSはグローバルな舞台で成長し、東西をつなぐ最大の広告フェスティバルとしての地位を確立していきます」と話した。世界最高峰のクリエイティビティの祭典として知られる「カンヌライオンズ」もエントリーは有料であり、MAD STARS もグローバルでの地位をさらに確立していくための動きである。

 基調講演には、バーガーキングのグローバルチーフマーケティングオフィサー(CMO)を務めたフェルナンド・マチャド氏が登壇し、「人工知能とクリエイティビティがイノベーションを促進する方法」について語った。マチャド氏は、NotCo、アクティビジョン、バーガーキングを成功に導き、クリエイティブの可能性を広げる人物として知られている。

 また、マーケティング業界の発展と未来に貢献する取り組みとして、テーマに基づいてアイデアや企画案を競い合うコンペティション「NEW STARS」と「YOUNG STARS」も開催された。NEW STARSは、広告やマーケティングに携わるクリエイティブ職を5年以下で経験しているクリエイターが8つの地域から37チーム計73人が参加した。YOUNG STARSは大学生が対象となり、6つの地域から45チーム計79人が参加した。どちらもMAD STARS 2024開催期間中に実施される。

  
NEW STARSで今年のテーマが発表されている様子

 昨年に引き続き、MAD STARSは日本でマーケティング領域のカンファレンスや塾を主催するナノベーションと提携している。この提携は、MAD STARSとナノベーションが開催しているカンファレンスで登壇されるスピーカー、参加者、スポンサーを共有することで、アジアのマーケティングや広告界全体の活性化を目的としている。

2008年から始まった「MAD STARS 2024」は韓国唯一の国際広告祭であり、2022年に名称を「AD STARS」から「MAD STARS」に変更した。デジタル化の進展に伴い、広告の領域が拡大したことから、広告祭の対象もマーケティングやデジタル領域に拡張させたいという狙いが込められている。MADのMはマーケティング(marketing)、Aは広告(advertising)、Dはデジタルコンテンツ(digital contents)の頭文字になる。

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