London International Awards

コンフォートゾーンを抜け出し世界基準へ ラスベガスから持ち帰りたい3つの成果【Creative LIAisons 日本代表 宮代愛加】

前回の記事:
日本代表クリエイターが決定 国際広告賞 ロンドン・インターナショナル・アワーズの若手クリエイター育成プログラム「クリエイティブ・リエゾン」
  国際広告賞「ロンドン・インターナショナル・アワーズ(London International Awards」が運営する若手クリエイター育成プログラム「クリエイティブ・リエゾン(Creative LIAisons)」が、今年も開催される。

 本プログラムに日本から参加するクリエイター3人を、LIA公式メディアパートナー「AGENDA Note.」が選出した。
参考:日本代表クリエイターが決定 国際広告賞 ロンドン・インターナショナル・アワーズの若手クリエイター育成プログラム「クリエイティブ・リエゾン」

 本稿では、米ラスベガスで実施されるオンサイトプログラムに参加する、電通デジタルのクリエイティブプランナー / コピーライター・宮代愛加氏に、参加に向けた意気込みや、プログラムへの期待について聞いた。
 

越境力を武器に、リーダーシップを伸ばしたい

 
宮代 愛加 氏
電通デジタル アドバンストクリエイティブセンター
クリエイティブプランナー / コピーライター

幼少期の海外経験で培ったグローバルな視点をもち、デジタル領域での企画から表現のディレクションまでを一気通貫したプランニングやSNSを起点としたキャンペーン設計を得意とする。そのほか、テレビCMなどのマス広告やイベントなど、各種コミュニケーション企画を幅広く横断。美容領域を中心に、ヘルスケア・IT・エンタメなど多様な業界を担当する。

ー Creative LIAisons 2026 日本代表選考にエントリーした理由を教えてください。

最大の理由は、カンヌライオンズでの経験からネットワーキングの重要性に気づくと同時に、国内のコンフォートゾーンを抜け出し、グローバル領域へ本格的に挑戦したい時期だったからです。

これまで培ってきた広告クリエイティブのスキルを国内だけで終わらせるのではなく、世界中の同世代クリエイターと直接つながり、世界基準で活かしていきたいという強い思いから、選考への挑戦を決めました。

ー 日本代表選考の英語面接では、ご自身の何を最も伝えたいと思っていましたか。それをどの程度伝えられたと感じましたか。 

単なる参加希望の表明にとどまらず、「なぜ自分が現地に行くべきなのか」という強い動機を一番にお伝えしたいと考えていました。

実際の面接では、これまでの実績やグローバル領域での挑戦に対する熱量を一貫して主張することができ、手応えとしては意図していた内容の8割程度を伝えられたと感じています。

ー クリエイターとしての現在のご自身の強み、より伸ばしていきたい能力についてどのように考えていますか。 

私の強みは、「SNSを中心としたキャンペーン設計」です。某ソフトウェア会社のUGC施策では、ターゲットであるデジタルクリエイターたちのインサイトを深掘りし、共感して思わず参加したくなる情報設計や文脈作りを徹底することで、高いエンゲージメントと話題化を実現しました。

また、与えられた役割を越境して動ける柔軟性にも自信があります。たとえばコピーライターとしてアサインされた場合でも、上流の戦略策定やKOLとの現場の調整まで自発的に巻き取るなど、チームの状況に応じて不足部分を補う姿勢を大切にしています。自身の海外バックグラウンドを活かし、グローバル案件のクリエイティブディレクションにも挑戦した経験があります。
   
LIAisonsのプログラムで行われるワークショップの様子。トップクリエイターからアドバイスを受けるシーンも。(2025年)

一方で、今後より伸ばしていきたいのは「リーダーシップ」です。現在はプランナーやコピーライターとして貢献することが多いですが、今後はチームを牽引する役割を増やす必要があります。

グローバル案件を主導して世界のトップクリエイターと対等に渡り合える存在を目指すと同時に、組織全体のクリエイティブをグローバル基準へ引き上げる架け橋となれるよう成長していきたいです。

ー クリエイターとしての現在のご自身の課題、補いたい能力についてどのように考えていますか。 

コアスキルである「プランニング力」と「コピーライティング力」のさらなる深化と、サービス開発など、広告以外の領域へもチャレンジしていきたいです。

SNSをはじめとするデジタルの手法論だけでなく、人の心を動かす本質的な言葉選びや、時代・国境を超えて機能するビッグアイデアを生み出すプランニングの精度を高めたいです。
    
LIAisonsのプログラムで行われるワークショップの様子。質の高いアイデアをスピーディに発想し、チームワークでまとめ上げていく。(2025年)
 

トッププレイヤーのエネルギーや思考プロセスに触れたい


ー ラスベガスで行われるLIAisons オンサイトプログラムで、特に期待していることは何ですか。 

世界中から集まる同世代の優れたクリエイターや審査員とのリアルな対話を通じて、刺激と知見を得ることです。

AI時代において世界のトップリーダーたちが「クリエイティビティの価値」をどのように再定義して議論しているのかを肌で直接感じたいと考えています。

ラスベガスという異国の地で、世界の第一線で戦うプレイヤーたちのエネルギーや思考プロセスに触れることで、自分自身をアップデートできることを強く期待しています。
   
グローバルエージェンシーのCCOが登壇するセッションも多数行われる。(2025年)

ー プログラムを通じて、何を身につけたい・持ち帰りたいと考えていますか。

個人の成長にとどまらず、組織全体の能力を底上げするための「3つの具体的な成果」です。
 

グローバル案件を牽引するリーダーシップ

海外の同世代との対話を通じて「AI時代における、人間のクリエイターならではの価値」を体得し、今後、大型グローバルプロジェクトを自信を持ってリードできる知見とマインドを身につけたいです。
 

世界基準の思考フレームの吸収と応用

現地で得た刺激を一時的な感動で終わらせず、世界で評価されるアイデアのつくり方や仕事における思考フレームを吸収し、日常の提案に取り入れることで、国内市場における戦略・表現の質を引き上げたいです。
 

学びの「組織資産」化

現地で学んだクリエイターのインサイトや知見を体系的に整理・メソッド化し、社内研修プログラムやフレームワークとして取り入れます。学びを自分だけのものにせず、自社組織内での再現性を高める資産として還元していきたいと考えています。
 

米ラスベガスに125人の次世代クリエイターが集結


 1986年にラスベガスで創設された国際広告賞 LIAは、今年も9月25日~10月3日の9日間にわたってラスベガスのEncore @ Wynn Las Vegasにて開催される。

 LIAでは、世界中から集まった優れたクリエイティブ作品を表彰するアワードプログラムと並ぶもうひとつの柱として、次世代クリエイターを対象とした招待制の育成プログラム「LIAisons」が行われている。

 フランス語で「つなぐ」を意味する「Liaison」が名前の由来。2012年以来、世界中から選ばれた約125人の若手がラスベガスに集い、トップクリエイターによる講義や、ワークショップ、実際の審査プロセスの見学、世界的に高く評価されるトップクリエイターや他国の同世代との交流を通じて、グローバルな視野とネットワークを形成する機会となっている。

 今年のLIAisons オンサイトプログラムは、9月27日~10月1日の5日間にわたって実施される。
   
プログラムには、アワードの審査会の見学も含まれる。トップクリエイターの視点や意思決定を間近に見ることができる。(2025年)

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