トレンドの圧力がなくなった今、探している「似合うもの」
トレンドの圧力が薄まった今、私たちは「ベーシックに身につけられるもの」を探している。そうして何年も着られるものを探していると、浮かんでくる疑問が「私に似合うものって、何なのだろう?」なのだ。
トレンドという巨大な呪縛から解き放たれた私たちだったが、あまりにも大量の情報と選択肢がある中で、指針となるのは「私にぴったりかどうか」になっている。また、“多様性”が叫ばれる現代において、私たちは常に「色んな人がいるけど、じゃあ私はどんな人?」という疑問に晒されていると思うのだ。
だからこそ、現代の女の子たちに響くメッセージは「今これがアツい流行だよ!みんなこれ着てるよ!これさえ着てれば大丈夫だよ!」から「あなただけにぴったりなものはこれです」になってきている。
私たちに時代のユニフォームを着させるのは難しい時代だ。だからこそ、メッセージを投げるにあたって、それが届くべき”誰か”を探して、つくり手もまた、「私たちに似合う人たちは誰か」を探すべき時代がきているのかもしれない。