POD/POP/POFで人材要件を整理
キャリアを考えるときに、マーケティングのフレームワークのひとつである「POD/POP/POF」で考えてみます。それぞれは、以下のようになります。
これをいきなり人材に当てはめてもイメージがわかないかもしれません。まずは、車メーカーのマーケティング担当になったつもりで整理してみましょう。
PODは、それぞれの会社の便益・違いなので、ここはOKです。POPは燃費が良いというのは昨今ではマス向けの車では必要最低限になり、多少の燃費の良さで競争をしても消費者の選択肢には上がらないので、必要最低条件の定義にしています。
最後に車AのPOFは致命的で、どんなに価格が安くて、車の他の機能が魅力的でも買われることはありません。ビジネスで勝ち抜くには、まずは自社のPOFが何かを明確にして排除する、そしてPODを打ち出していくのが基本です。
このフレームワークは、人材定義でも使えます。
重要なのは、PODで差別化することがゴールではなく、ビジネスの便益に結びつくものをスキルとして差別化ポイントとして探すということです。人と違うスキルだけでは、評価されるのは難しく、ビジネスの成功に結びつくかが全てです。
PODは、オフラインからオンラインの波が来ており、いかなる場合もビジネスを前に進めるコミュニケーション力は必須になっています。また、さまざまな入り組んだ状況でチームを率いるリーダーシップや決断力もPODになりえます。
POPは例として「レスの速さ」を入れています。5分の人と、30分の人では大きな差は出ません。しかしビジネスの世界は営業時間で数えて、24時間以内にレスが来なかったりする人は一発でPOF認定されます。また、POFはビジネスマンとして致命傷になる「他責にする」「愚痴が多い」なども入れています。
まずはPOFになりうる要素は全て克服し、「あなたにしかできない」かつビジネスの便益に結びついて、周囲から支持されて受け入れやすいPODを探してみてはいかがでしょうか? 私が例として埋めているのは、あくまで一例であり正解でも何でもありません。
冒頭にも書きましたが、キャリア形成で大事なのは、必要とされること。そして選ばれること、その後、支持されて選ばれ続けることです。これらが重なることが、本人の活力にもなり、その活力がさらなる良い結果を生み出すという循環になるのではないでしょうか?
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