マーケティングの側面から見た色
福井 マーケティングという視点では、各国のターゲットによって、色の打ち出し方は変えているのでしょうか。
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シーチャウ 基本的には、ひとつの製品をいろいろな国で販売したいと考えています。そもそもブランディング的に、この色を打ち出したいという意図もあるので、なるべく各国で共通する色を打ち出すようにしています。ただ国によって多様な文化とバックグラウンドがあり、あまり印象がよくない色もあるので、そこは理解した上で打ち出し方を考えています。ただThinkPadの黒は、完全にビジネスユースに向けた製品であり、ビジネスで成功してほしいという想いは揺るがないコンセプトです。
福井 そのThinkPadを使用して、ビジネスの成功につなげてほしいという意図は、ユーザーに対してどのようなコミュニケーションで伝えているのでしょうか。
シーチャウ コミュニケーションで伝えるというよりも、実際に製品を使ってもらってよさを感じてもらいます。BtoBの製品になるので、今回のThinkPad30周年のキャンペーンでは、ビジネスユースをサポートするツールになるので、ビジネスで活躍している人に自分自身の生産性や効率の話だけではなく、ビジネスで成功するためのヒントも話してもらっています。そこで黒いThinkPadのPCが登場し、普段の使い方や生産性を高めるための話題をキャンペーンやイベントを通して、伝えることをしています。
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