【DAY2】沖縄県内のバーガーキング店舗へGO
事前の準備で、課題の現地や現物に触れることが大切だと感じていました。そのため、2日目は実際にバーガーキングの店舗に行きたいと思ったのですが、なんとバーガーキングは沖縄に一店舗しかなく、ホテルからバスで往復2時間。しかも、外はあいにくの雷雨…。状況的に厳しいかなと話していたのですが、やはり行こう!ということで、思い切って現地に行きました。
他のチームもみんな行っているかと思ったのですが、意外にもバーガーキングにいたのは、参加チーム19組中、私たち含め2組だけでした。

そこで、実際のWHOPPERを改めて見て、その大きさに驚き…そこから着想を得たアイデアを企画にしました。「10代の若者はSNSにスタンプやスマホなどで顔を隠して載せることが多く、その隠し方で個性を発揮する」というインサイトから、「WHOPPERで顔を隠そうチャレンジ」というキャンペーンを展開する、というアイデアでした。

その後、本当に他社のバーガーでは顔が隠れないのか? という他社比較のために、マクドナルド、A&W、KFC、モスバーガーなど、沖縄中のハンバーガーチェーンをめぐり、ホテルに着いたのは夜20時。そこから徹夜で資料を完成させました。発表は3分間のプレゼンで、そこで使用するスライドを作成し、朝イチに提出しました。
これまでいくつかのコンペに参加してきましたが、ここまで自由に、そして純粋に楽しみながらアイデアを考えられたのは初めてでした。チームでひとつの方向を信じて突き進む感覚や、現地での気づきをそのまま企画に昇華するプロセスに、久しぶりに“企画の面白さ”を強く感じました。
資料の作成にあたっては、この感覚を損なわないように、体験を追体験できるような構成やビジュアル展開を工夫しました。プレゼンを見てくださる方々の目線を意識し、スライドごとに緩急をつけたり、意図的に余白やリズムを設けたりすることで、見た人の感情を動かす流れを設計しました。
さらに、自分たちの写真や現地での瞬間を素材として用いながら、あえて1スライドあたりの文字量を削ぎ落とし、スライドというよりも映像作品を見ているような没入感のあるプレゼンテーションを目指しました。資料自体も“伝わる”ことにこだわり、単なる情報整理ではなく、ストーリー性や言葉選び、見せ方の細部にもこだわり、全体のバランスを丁寧に設計することで、見ていてワクワクするような、熱量の伝わるアウトプットに仕上げました。
【DAY3】大企業のCMOからお褒めの言葉も…
3日目はいよいよ審査会。プレゼンはとにかく審査員の方々を楽しませようという気持ちで臨み、たくさん笑っていただくことができて大満足でした。

制限時間は3分と短く、途中でも容赦なく切られてしまうため、話し切れないとアイデアが伝わらずもったいないです。そのため、最後まで話し切れる分量に調整しておくことが大切です。
贈賞式ではファイナリスト5組に残り、マーケティングアジェンダに参加されている数百名の方が見守る中、壇上へ。再びプレゼンをしました。



そして、結果はGOLDをいただくことができました!



振り返ってみると、特に思い出深いのは1日目の夜の交流会でした。審査員の方々と食事をしながら自由にお話できる機会は、沖縄で宿泊を伴って開催されるヤング・クリエイティブ・アジェンダならではの魅力だと感じました。

また、プレゼン後に会場で発表を見てくださった大企業のCMOの方々が声をかけてくださり、「認知を広げるだけでなく、きちんとお店に来てもらうまでの導線が設計されており、自分はこのアイデアが一番好きだった」とお褒めの言葉いただくという貴重な経験をすることができました。
さらに、同世代の社外のクリエイターとも多く知り合うことができ、素晴らしい経験になりました。また、2泊3日を共に過ごす中でペアとも様々な話をすることができ、仲を深めることができたのも嬉しかったです。
後泊はペアで別行動となりましたが、村上は土日を利用して那覇、宮古島を観光しました。沖縄の雄大な自然や美味しい食事を楽しむことができました。
本田は土曜に帰路につく予定だったため、空港からアクセスしやすいウミカジテラスやDMMかりゆし水族館、道の駅などを巡り、沖縄グルメを堪能しました。一人旅ならではの気ままな時間を満喫する中、社内の同僚や上司からも温かいお祝いの言葉をいただき、とても嬉しく、心温まるひとときとなりました。


事前準備・リサーチが、かなり大事
今回のコンペを通して、アイデアを考える上で、事前準備やリサーチの重要性を改めて実感しました。事例の収集やブランド理解を深めたことで、企画の勘所を早い段階で掴むことができたと思います。また、実際に現地に足を運ぶことの大切さも強く感じました。頭の中だけで考えていたら見落としていたであろう発見や感覚が、現地には確かにありました。
一方、グランプリを受賞したチームは「気づき」が素晴らしかったので、そこは自分たちももっと深掘りできたらよかったと感じました。
受賞後、社内外の方からたくさん祝っていただき、ヤング・クリエイティブ・アジェンダというコンペの影響力の大きさを感じました。今回の経験を糧に、今後はより深いインサイトと高い解像度で企画を磨いていけるよう努めていきたいです。

※役職はヤング・クリエイティブ・アジェンダ参加時点のものです。
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