CPA至上主義を促進する2つの背景
1、通販事業者側の組織体制
通販企業は、社内の組織が新規顧客チームと既存顧客チームに分かれている場合があり、新規は獲得件数とCPAだけが目標設定されていることがよくありました。新規チームは、新しい顧客獲得のためのクリエイティブ制作とメディアバイイングによって結果が決まり、受電率やその際のアップセルや定期引上率は別の部門にパスをすることになります。
しかし、インターネット広告が増えたことで、広告配信後すぐに結果がわかるようになり、広告担当者や広告代理店などとすぐに連携がなされ、配信量が少ない場合でもCPAを悪化させないような運用方法が好まれるようになりました。
要因として、新規チームから外部にでる情報が「CPA」一辺倒になってしまったことで、「CPAさえ守ればいい」という風潮になってしまったと推測されます。
2、メディアの変化
主にコールセンターで受注する場合には、クリエイティブを都度つくり変えたりすることができないため、メディアバイイング力により、結果が左右されることが多くありました。しかし、インターネット中心の注文になると、クリエイティブの改変スピードが圧倒的に上がり、また、日々の出稿量のコントールから配信メディアの調整、コスト配分など、とにかく膨大なボリュームの情報量を整理しなくてはならないことになります。
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そこで、手っ取り早く、リスクを多少かぶったとしても成果報酬形式にしたり、利益を削ったりして、CPAを合わせようとしてしまいます。
場合によっては、引き上げに影響しそうなクリエイティブやインセンティブを使って獲得に注力をしてしまうことになります。
さらにCPA目標に注力することで、獲得ハードルを下げるための無料サンプルなどオファー過多になってしまったり、ポイントインセンティブなどのメリットを与えすぎてしまったりということが起こりました。
こうなると、どんどん悪循環に陥っていきます。
引き上がらない顧客を獲得してしまうとCPOが悪化し、さらにCPAを下げないと採算が取れない形になります。通販事業本来のリピートで収益を上げるということがうまく機能しなくなってしまいます。