広告キャンペーンを成功に導く設計方法、4つのステップ
また、キャンペーンの具体的な設計方法として、以下の4つのステップを挙げて、それぞれ解説する。- ステップ1:
- 事前準備編「オーガニックを使い倒し、コンテンツを充実させる」
- ステップ2:
- 企画段階編「利用者インサイトに沿ったキャンペーンの構築」
- ステップ3:
- 運用中編「継続的にコミュニティの熱量を高める」
- ステップ4:
- 終了後編「キャンペーンのビジネス貢献の可視化」
- ステップ1:
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ステップ1では、無料で使えるフィードやストーリーズへの投稿、ショップの開設やライブ配信など、オーガニックリーチを伸ばし、コンテンツを充実させることが重要とし、「伝えたいメッセージの目的に合わせてフォーマットを選択し、日々コンテンツを増やしていくことが利用者の偶発的なブランドの発見へと繋がり、Instagramにおけるブランドの世界観の構築やブランド資産の増加に繋げることもできます」と南氏は語った。さらに、ポイントとして「これらを商品の発売などの重要なモーメントで、広告を使って大きくブーストしていくことで多くのInstagram利用者に向けてメッセージを届けることが可能です」と重ねた。
- ステップ2:
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ステップ2では、ブリーフの段階からInstagramをキャンペーンに組み込み、クライアント、広告代理店による共同作業をすること重要であると解説。その他、Instagramに適したクリエイティブ素材の開発や、複数素材を組み合わせた多面的なストーリーの展開、キャンペーン目的に合わせたメディアプラン必勝パターンから最も合ったプラン選定が成功の近道になると話した。
- ステップ3:
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ステップ3では、広告キャンペーンの運用期間中に利用者とのエンゲージメントを高め、継続的にコミュニティの熱量を高める施策について触れ、「ネスレ日本のキットカットのキャンペーンでは、ストーリーズのアンケートスタンプを採用し、キャンペーンのメインメッセージをアンケートの質問に設定しました。その結果、メッセージの想起率が業界平均値の5倍、購入意向も4.4倍になりました」と説明した。
その他、インフルエンサーからコミュニティに働きかけることも有効で、南氏は「マネーフォワードは、ブロガーとのタイアップ記事として掲載された投稿をブランドコンテンツ広告として配信。インフルエンサーの信頼性の高さと、広告出稿によるリーチの広さが組み合わさり、アプリのインストールが1.7倍。アプリ登録完了が4.7倍に上昇しました」と成果を述べた。
- ステップ4:
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最後のステップ4では、今後のアクションに繋げるためのキャンペーンのビジネス貢献の可視化について説明。「単にキャンペーンに触れたテストグループの効果を測定するだけでなく、広告に接触しなかったコントロールグループとの差分を比較するリフト調査を実施することで、より正確に広告によってもたらされる純増効果を可視化することが可能です」と南氏。そのほか、マーケティング施策全般の効果を計測する方法として、独自のマーケティングミックスモデリング(MMM)を推奨した。