成長の糧になるようなカンファレンスにしたい
――石戸さん、大槻さんのお2人は、同世代の集まりに何を期待していますか?
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石戸 亮 氏
石戸 私も菅さんと非常に近い感覚を持っていて、今回のカンファレンスのお誘いをもらったときに、二つ返事で引き受けました。その理由は、単純にマーケティング業界に貢献したいと感じたことと、私も共に成長したいと考えたからです。
私がサイバーエージェントに勤務していた10年ほど前、あるマーケティングカンファレンスに同社の役員しか招待されていなかったところ、自分からお願いして参加させてもらったことがあります。
その初日、経営者や外資系企業の日本法人代表など、すでに名の知られていた参加者の方々とカンファレンスの最初のプログラムで1分間1対1で自己紹介する機会があったのですが、当時28歳の若造だった私は、そのような経験豊かで知見のある方々と何を話したらよいのかもわからず、冷や汗が止まらず、夜に開催されたネットワーキングパーティも逃げ出したくて仕方がありませんでした。
翌年には、別の大型カンファレンスに登壇者として初登壇しましたが、そのときも汗が止まらず、逃げ出したい気持ちになりました。でも、そうした経験を4~5年続けていくうちに、徐々にそうした人の視座が少しだけ見えてくるようになりました。
私が成長できたのは、カンファレンスなどの場でさまざまな先輩から刺激を受けたからだと思います。当時のカンファレンスに参加されていた諸先輩方と比べると、未だに私は未熟者だと痛感する時は多々ありますが、今回のライジングアジェンダに少しでも貢献したいと思っています。
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大槻 開 氏
大槻 私は今32歳なので、まさにライジングアジェンダ世代です。私も石戸さんと同じく、マーケティングのカンファレンスなどを通して圧倒的に強烈な個性を持つ大人と出会い、影響を受けながら成長してきました。
ひとつエピソードを紹介すると、私が大学生のときインターンで参加したカンファレンスでは、刺激的すぎて終了後に熱を出してしまいました(笑)。当時、そこには同年代の人はあまりいませんでした。しかし、菅さんや石戸さんをはじめ、そのとき同じ場にいた人が次々と表舞台に出てきていることが、自分の刺激になっています。今回のライジングアジェンダでは同世代として、参加者の未来にとても期待しているんです。
それに、実は私も若手マーケターを集めた会をやりたいと思っていたんです。知り合いのマーケターが東京へ引っ越してきたのですが、コロナ禍もあり、マーケティングの話をできる場がないから、つくってほしいと相談されていたんです。この知り合いと同じような課題感を持っている人はたくさんいると思います。