話題を集めるコミュニケーションの成立条件とは

 すると、男性であるBさんCさんDさんには別の戦略を立てることができます。すなわち、自分からAさんにダイレクトに気持ちを伝えるのではなく、EさんFさんをチャネルに、自分の魅力や気持ちを間接的に伝える、ということです。

 
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 テーマを、マーケティングコミュニケーションに戻しましょう。

 全てのマーケティングコミュニケーションの現場では、顧客とのコミュニケーションは勿論一対一の形ではなく、「語り手(競合)」も「聞き手(消費者)」も非常に多くの数に登ります。

 コミュニケーションにおいては、顧客のサイフを奪い合うビジネス的な競合のみならず、顧客の認知を奪い合う全企業と競合するので、その競争はさらに熾烈になります。

 上記のたとえ話で挙げた
(1) 先行して伝える
(2) 表現・方法を工夫して伝える
(3) ターゲット(この場合Aさん)周辺の人を介して間接的に伝える

 という手法は、そのままマーケティングコミュニケーションにも援用できます。そして、これら(1)―(3)が成立したマーケティングコミュニケーションが「話題を集めるコミュニケーション」です。

 具体的に、どういう方法で、それをつくっていくのか、次回以降考えていきましょう。
 
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