「目の健康」考える世の中へ
ーー どのように他社との差別化を実現しているんですか?
まずジョンソン・エンド・ジョンソンは、世界的なヘルスケア企業として知られており、2026年に創業140周年を迎えます。その企業が「汚れが蓄積する前に新しいレンズに交換することが、もっとも衛生的なコンタクトレンズの使い方」という発想から 、世界初・日本初で導入したのが「使い捨てコンタクトレンズ」のアキュビューです。当社のイノベーションとアキュビューの歴史、ブランドの価値、機能性を知っていただいて、「コンタクトレンズならアキュビュー」と第一想起していただけるようにするのが私たちの仕事です。
また、詳しくお話できませんが、前職で培ったSNS運用やコンテンツ制作のノウハウを生かして、生活者がよりブランドや製品を身近に感じてくれるようなコミュニケーションができるのではないかと挑戦中です。法規制や表現に十分配慮した上で、「どうせ無理だろう」と諦めるのではなく、これまでのコンタクトレンズの訴求の仕方に新しい可能性を広げたいと模索しています。
それから、これは心構えの話になりますが、個人的に行動心理カウンセラーの資格を取って、人がどのように考えて行動するのかを勉強しています。その際、マーケターとして人に「~させる」のではなく、人に「~してもらう」という生活者に寄り添った視点であるように心がけています。
ーー マーケティングは顧客に「認知させる」「買わせる」といった発想になりがちですね。
はい。でも、そうではなく、「~してもらう」という発想でないと、お客さまに選ばれたり、情報を拡散してもらったりすることはできません。そんなお話を、尊敬するマーケターである音部大輔さん(クー・マーケティング・カンパニー代表取締役)に以前聞いてからは、意識的に言葉遣いをあらため、「生活者に寄り添う」視点をより一層大切にするようになりました。
音部さんには他にも影響を受けていて、一番ハッとさせられたのは「マーケティングとは新しい市場や価値を創造すること」という言葉です。生活必需品だからこそ、製品やブランドへのアテンションが低くなりがちなコンタクトレンズの価値をどのように生活者に伝えたらいいか、目指すべきマーケティング像がうまく言語化できていなかった私には、すごく腹落ちするものでした。
それからは「生活者にどう思わせるか」ではなく、「どうしたら生活者に寄り添えるか」「どうしたら価値を感じてもらえるか」に視点が変わりました。私たちメーカーのマーケターは一般に、生活者と直接のコミュニケーションをとることが難しいですが、だからこそ誰よりも私自身にパッションがないと、生活者に届くコミュニケーションはできないと思っています。ブランドへの愛と生活者に寄り添う視点、この2つを絶対に忘れないようにしたいです。
ーー それを踏まえて、今後の目標を教えてください。
アキュビューのブランドマーケターとして、「自分はマーケター」と胸を張って言えるような仕事をしたいです。「コンタクトレンズならなんでもいい」ではなく、「アキュビューがいい」と思っていただけるようなブランドに育てるのが目標です。
今の自分にとっては大それた目標ですが、KGIとKPIのように、最終的なゴールに向けて、目の前にある一つひとつのプロジェクトを着実に達成していくことが大事だと考えて取り組んでいます。いつか、マーケターとして「ひとつの市場を開拓した」「価値を創造した」と振り返ることができる仕事をしたいです。
ーー 熱いパッションが伝わってきました。本日はありがとうございました。
【上司の視点】「前向きでちょっと前のめり」がフィット
ジョンソン・エンド・ジョンソン ビジョンケア
ストラテジー&マーケティング本部 戦略マーケティング部 シニアマネージャー
宮田 文 氏
ストラテジー&マーケティング本部 戦略マーケティング部 シニアマネージャー
宮田 文 氏
まだ入社していただいて1年ちょっとでありながら、前職で培った知識や経験を生かして、即戦力として活躍いただいています。また、コンプライアンスを遵守しながら製品を差別化し、良さを伝えるというマーケティングのチャレンジに取り組む中で、持ち前の「前向きでちょっと前のめりなところ」がぴったりとはまっており、施策を着実に前に進めてくださっています。
比較的シニアなメンバーが多い組織なので、躊躇せず自分の意見をはっきり言えることは重要です。そのような姿勢を示してくれるタレントには、仕事が任され、成長していってもらえる会社だと思います。早川さんの強みである「アウトプットの質を高めるために手間と努力を惜しまない」という姿勢が、さらに彼女の意見に説得力を持たせているところもあり、他部署との信頼関係を築きつつ、しっかりと施策を遂行していただいています。
今後も、どんどん新しいことにチャレンジして、スキルも経験も磨いていただきたいです。

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