「今だからこそ」ダイレクトマーケティング基礎講座 #01

頻出キーワード「CPA」「CPR」「CPO」の意味を理解していますか。

 今回より連載をさせていただきますペンシルの倉橋美佳と申します。当社は、インターネットコンサルティング会社で、私は2003年よりダイレクトマーケティングを担当してきました。

 ブランドとダイレクトの連携やオンライン・オフラインの融合など時代の変化とともに、ダイレクトマーケティングは変革期を迎えており、改めて「原点回帰」をするということも大事なのではないかと考えています。そこで、今回の連載では基本的な考えを紹介するとともに、時代にあった解釈や考え方などをお伝えできたらと思っています。

 自分にとっても、新しいチャレンジになるので、楽しみにしています!

ダイレクトマーケティングの「効果指標」を解説

絵・倉橋 美佳

 CPO(シーピーオー)、この言葉を何度、口にしたことでしょう・・・

 ダイレクトマーケティングの世界で、ど真ん中のキーワードです。ときには微笑み、ときには裏切られ、一喜一憂せざるを得ない、大きな指標です。

 今回は、「CPA・CPR・CPO」というワードについて考えていきたいと思います。

【CPA:Cost Per Action、Cost Per Acquisition】

コストパーアクション、コストパーアクイジション。一人あたりのアクション獲得単価を指します。アクションは、資料請求・モニター申込・トライアル注文などが該当します。

【CPR:Cost Per Response】

コストパーレスポンス。こちらも、上記のCPAと同じ意味合いで使われるケースが多く、CPAとCPRは同義と言ってよいと思います。

 計算式は、以下の通りです。
 CPA(CPR)= 広告費 ÷ 新規獲得件数

【CPO:Cost Per Order】

コストパーオーダー。一人あたりの顧客獲得単価を指します。過去に注文がない新規のお客さまの本注文・定期注文にあたります。

 「顧客」の定義は、各企業によって差異が多少あります。

 例えば、【初回:300円サンプル商品、2回目:2980円の本商品】という場合に、サンプル商品の場合は「サンプル顧客」として定義し、「本顧客」に入れないというケースがあります。

 仮に、【初回:1人獲得に2000円の広告費が必要、2回目:サンプル顧客の20%が2回目の購入をした】としたら、各指標は以下のようになります。
絵・倉橋 美佳

 多くの通販の場合、最初は赤字でスタートをして、その後、黒字に積み上げていくというビジネスモデルです。そこで、少しでも赤字を小さくし、1日でも早く赤字分の売上を回収することが大事になってきます。

 理論上、一人あたりの獲得単価を目標以内に抑えることができたら、通販ビジネスは売上・利益が上がっていくので、広告費をかけて顧客数を拡大すればするほど、儲かるという算段になります。

 CPOが重要な指標であることはご理解いただいたと思うのですが、儲かるサイクルになるCPOの基準点(これ以上になると、コスト回収ができない金額)はどのように算出するのでしょう。

 この金額は、限界(上限)CPOと呼ばれます。厳密な計算方法は省略しますが、簡単にお伝えすると、1年間でトントンを目指すとしたら、このような計算方法になります。
上限CPO = 初回リピート率 ✕ 年間LTV ✕ 利益率

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