関西発・地方創生とマーケティング #10

交通の革命児 ウィラー 村瀨社長が語る「MaaSで実現する地方創生」

効率的に移動できるシステムの構築が大事

 さらに村瀨さんは、地方を元気にするためのマーケティングは、2種類あると語ります。それは「いま地域に存在するものの品質の向上、もうひとつがいま存在しないものを生み出すゼロイチだ」と。

 そして前者については、「地域の魅力を磨いて発信することは大事だけれども、他の地方でも取り組んでいて流行り廃りもあって持続することが難しい。何よりもスピードが利用者のニーズの変化に追いつかない。そのため、それだけでは地方を変えるほどの力にはならない」と話します。

 そもそも、新しい移動方法が生まれないと、その磨いたものがある場所に簡単に行けない可能性すらあります。そこで後者であるゼロイチ、つまり「移動へのイノベーション」が求められるのです。

 今後、シェアリングサービスを提供するMaasアプリが普及して移動が安く手軽になり、効率的に移動できるシステムが構築されれば、さらに色々なビジネスを考える環境ができる、と期待されています。

 さて次回(後編)は、移動をマーケティングすることによって、地方創生につなげるという話をお届けします。
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