「今だからこそ」ダイレクトマーケティング基礎講座 #13

ITP対策と影響を徹底解説、大きな変革期を迎えるWebマーケティング業界

実施できていたことができなくなるインパクト


 Webマーケティングが大きな変革期を迎えていることをご存知でしょうか。

 この変革には、システム的な用語が飛び交い、さらに日本以外で起きているニュースであることも多いため、あまり関係がないと思ってしまう方が多いかもしれません。

 しかし今、この流れを把握し、自分なりの理解・結論を持っておくことは、Webマーケティングの推進にあたって、非常に重要であると考えられます。そこで今回は、その潮流をご紹介したいと思います。それは、大きく2つに分けることができます。

1.    オリジナル情報を保護し、優先すること

 Yahoo! JAPANの広告基準変更が発表されたり、オリジナリティのないアフィリエイトサイトのSEO評価が低下したり、といった動きが起きています。

参考:広告掲載基準「広告の有用性について」判断基準変更のお知らせ

 Yahoo! JAPAN では2019年6月3日から、いわゆるアフィリエイトサイトは、広告掲載ができなくなりました。また、Googleも公式発信にて、オリジナリティのないアフィリエイトサイトは評価しないと発表しています。

 また、世界的な動きでいうと、EUで2018年に可決された改正著作権法案のひとつの、いわゆる「リンク税」(外部サイトへのリンクを貼る場合、著作権が発生するとされるもの)も、この流れに当てはまると考えられます。
 
絵・倉橋 美佳


2、個人情報を保護し、第三者が不正な利用をできないようにすること

 2016年にEUで導入されたGDPRやITP (Intelligent Tracking Prevention)が該当します。これらは、業界・ビジネスの考え方が規制により適正化されていくことを表しています。Webの世界は、ある意味、情報の取得も利用も自由でフリーミアムな感覚が強かったと思います。しかしながら、インフラとして機能する以上、自由なままではなく、適正に制御されたり、守られたりすることは、非常に自然な流れです。

 そういう流れのなか、今まで実施できていた手法が使えなくなることは、ダイレクトマーケティングを行う立場からすると、大きな影響がありますし、対策というよりも考え方そのものを変革していく必要性が出ています。

 その中でも影響が大きいと思われるITPについて、じっくり解説したいと思います。

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