ニュースと体験から読み解くリテール未来像 #16
LINEとヤフーの経営統合が小売業に与える「6つの影響」
2019/11/21
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予測⑤ ECのソーシャルログイン+決済2強時代を迎える。
サービス毎のID、PASSを覚えなくても、メジャーサービスのもので様々なサービスにログインできるソーシャルログインはユーザーの立場に立つと便利です。
そしてECにおける新規ユーザー登録のハードルは、大きいものです。したがって、ソーシャルログインかつセキュリティに信頼のあるペイメントが利用できるAmazon PayがECにおいて伸びているわけです。
この競合として、今回の統合によって生まれる新生ZホールディングスのPayサービスが対抗馬となるでしょう。数年のうちにAmazon Pay、Zホールディングスのpayサービスの2つを使えば、新規会員登録が不要になるECサイトが多くなるでしょう。
さらに、LINEの各タッチポイントから商品に辿り着いた利用者の動線が改善します。Zホールディングスグループが持つECサイトであるZOZOやLOHACOがより一層伸びる可能性が大きいのです。ZOZOはともかく、アスクルの中のLOHACO事業は営業利益率が厳しかったのですが、利益率改善への大きな一手となると予測します。
予測⑥ 自社ネイティブアプリ⇨LINEミニアプリ中心へ
みなさんは今月、新しいアプリをスマートフォンに何個ダウンロードしましたか?
0個から1~3個の人が多いと思います。企業都合の自社アプリをダウンロードしてもらうハードルはかなり高くなっています。中国のスーパーアプリWeChatのミニプログラムは、We chat内で簡単にダウンロードできます。つまり、消費者は店舗にいる瞬間に、その店舗のアプリをダウンロードして起動して利用することができるのです。
したがって、WeChatのミニプログラムと同様の動きが起こり、自社ネイティブアプリからLINE内のミニアプリへの移行が進むと予測します。
以上、6つの影響を予測させていただきました。皆さまのビジネスにも大きな影響を与えうる今回の経営統合をチャンスに変えるために、参考にしていただければと思います。
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