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営業とマーケティング、融合の秘訣 #01

「営業とマーケティング部門の連携は、永遠の課題。その解決に向けて」日本KFC 小山典孝

営業とマーケティングの連携は、永遠の課題

 営業とマーケティング部門の連携がうまくいっている企業は、とても少ないと言われています。この2部門の連携は、永遠の課題と言えるでしょう。

 私は、高校生の時にケンタッキー・フライド・チキン(以下、KFC)でアルバイトを始め、1990年に同社に入社。店舗社員、店長、エリアマネージャーを経て、その後は本部スタッフへ。商品開発、経営企画、購買・マーケティング(ピザハット事業 ※当時)を経験し、2018年3月まで3年間、日本KFCのマーケティングを担当していました。

 初めてマーケティング担当になったとき、最初に考えたのは「営業」と「マーケティング」の違い。特にマーケティングという領域の捉え方は、企業や人によって違い、広告宣伝のみを指す場合やブランディング、商品開発、デジタル、CRMなどを含む場合もあります。

 私の経験から考える「営業」と「マーケティング」の解釈は、以下になります。
 
  • 営業=店舗の利益を出す活動
  • マーケティング=商品・サービスの売れる仕組みづくり

 マーケティングの仕事は、販売促進だけと捉えるケースもありますが違います。商品・サービスを売る仕組みの創出には、まず戦う市場と顧客ターゲットを定め、商品企画・開発を先導する必要があります。いかに費用対効果を高めて、効率的に見込み客を見つけるのか。そして、検討段階の顧客にコミニュケーションし、店舗へ足を運んでもらえるかが一番のポイントなのです。こうした考えから、私はデジタル広告をきっかけにした来店促進をO2S(オンラインtoストア)と表現しています。
 
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 お客さまに来店してもらえれば、このあとは営業、つまり「店舗の領域」です。お客さまの期待に沿った商品を提供して、ワクワクしてもらう仕事です。店舗は立地によって、客層やニーズも違います。ファストフード店としてイートイン利用するお客さまと、惣菜需要としてテイクアウトを利用するお客さまでは、提供するスピードやスタイル、おすすめしたい商品も異なります。

 その店舗のお客さまのことは、その店舗の店長、そして働くパートナー(従業員)が一番理解しています。データマーケティングは、その活動をサポートするツールに過ぎません。商品を提供する瞬間にしか生まれない価値があるのです。

 店舗で良い購入体験をされたお客さまは、必ずその店舗のリピーターになってくれます。そこに新商品や広告活動、販促施策の多くは必要ないのです。

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