最新ニュースから読み解く、物流とマーケティング #06

Amazonの配送会社が急変し、熾烈になる競争。2020年EC物流大予測

2020年は、未来の物流が芽生える年


 これまで、配送キャリアのノウハウだった「配送ルートの組み立て」や「在宅情報」といったものが、宅配素人のプロバイダや軽貨物ドライバーができるようになったのは、GPSとスマホ・アプリの進化がある。

 Amazonは、ドライバーに配達専用アプリを落とさせて、配達先の順路、配達完了データ処理を行っている。ドライバー経験のある友人によると、「昔は配達先の住所と地図を見比べていたため大変だったが、現在はスマートフォンのアプリの指示通りに配達すればよいため、すごく楽になった」という。

 2020年は、ITテクノロジーの進化に合わせて、未来型の物流の芽が吹きだす、もしくは兆候が表れると予測する。例えば、GPS情報の進化。準天頂衛星システム「みちびき」が2018年11月よりサービスを開始し、現在の4機が2023年には7機の測位衛星体制になる。これによりGPSの精度は格段に向上する。これまで数mの誤差が数cmになり、これはベランダにドローンがGPS情報をもとに着陸できる精度となる。



 また、2020年に開始される5Gでは、4Gの100倍の通信速度で、1平方km内で100万台のデバイスとの接続が可能になる。ドライバー無しの自動運転トラックが自宅前に停車し、スマホに到着メールが届き、トラックのスキャナにQRコードをかざすと荷物が入ったロッカーが開く。山間部ではドローンが荷物を玄関先に置いていく。

 そして大学構内では、陸送ドローンが配達先の学生のスマホの位置情報をもとに、荷物を届けていく(すでに中国では実用化されている)。

 これは決して遠い将来の景色ではないと思っている。

 2020年EC物流の大予測が当たるか当らないか、読者の皆さまでも予測してみてください。
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