最新ニュースから読み解く、物流とマーケティング #07

東京オリンピック開催中は、注文しても商品が届かない? ネット通販の物流事情を予測

2020TDM推進プロジェクトの対策は?「重点取組地区」ってどこ?


 東京2020大会組織委員会(以下、組織委員会)と、東京都および国が事務局として推進する「2020TDM推進プロジェクト」では、道路混雑の対応策として交通量の抑制や分散、平準化を行う交通需要マネジメントにより、円滑な大会輸送の実現と経済活動維持の両立を図ることを目指している(※TDM=Transportation Demand Management)。

 組織委員会では、大会期間中の良好な交通環境の実現に向けた目標として以下の3点を掲げている。
 
①  東京広域における一般交通(大会関係者の交通以外の交通)→交通量の一律10%減
②  特に重点取組地区の一般交通 →出入りする交通量の30%減
③  東京圏のオリンピック・ルートの基幹をなす首都高道路 →交通量の30%減

 つまり簡単に言うと、①東京圏に流入する車両に10%の影響を与える規制をかける、②重点取組地区に入る車両に30%の影響を与える規制をかける、③首都高速に入る車両に30%の影響を与える規制をかけるということになる。

 特に首都高速では大会関係者のために専用レーンを設けて関係者の移動を優先するため、日中(6時~22時)の高速料金を1000円上乗せする。逆に夜間(0時~4時)に交通量を誘導するため、夜間料金は5割引きとする。

 重点取組地区は大会競技場周辺のほか、交通集中が見込まれる16カ所のエリアが設定されている。商品が届かないどころか、オフィスでの業務にも影響がでそうな状況だ。オフィス周辺のコンビニエンスストアやレストランに商品や材料が届かなくなる可能性もあるだろう。

 重点取組地区のエリアにオフィスがある場合、早めにリモートワークやテレワークに切り替える決断が必要となる。このエリアは下記の通りだ。準備局のホームページに掲載されているのでご確認ください。
 
重点取組地区 https://2020tdm.tokyo/juten/

 ちなみに当社スクロールのオフィスは天王洲アイルで重点取組エリアには指定されていないが、その周りがすべて重点取組地区のためかなりの影響が出そうだ。

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