最新ニュースから読み解く、物流とマーケティング #08

春節明け、オフィスに入れない。新型コロナウイルス対策の実情【中国 現地レポート】

 

オフィスの感染防止ポイントを3つ挙げる


 そして会社の入口にたどり着いて、そこで許可証を掲示する流れになっている。



 また、出社許可の条件として衛生用品の備蓄量もチェックされている。



 当初は、人数制限のため30人が出社。テレワークのスタッフも含めて、なんとか業務継続が可能となっている。そして3月12日現在では、新型コロナウイルスが感染拡大する前と変わらない風景にまで回復している。



 ここまでの流れから、オフィスの感染防止のポイントとしては、次の3つが挙げられる。
 
  1. 感染者(高熱者)をオフィスに入れない。
  2. 仮にオフィスに入っても、拡散させない工夫(エレベーター、マスクの徹底)
  3. 人口密度を高めない(人数制限)

 さらに中国では、オフィス以外でも対策が進んでいる。

 専用のスマートフォンアプリで感染者のいるエリアの地図情報が確認できるほか、マクドナルドはお客さんが店内に入れず、店舗の前でスマートフォンから注文と決済をして、窓口で受け取る流れになっている。

 民間レベルの対策も進み、官民あげての封じ込めが成功し始めていると言える。新型コロナウイルスは、我われのような通販会社や、そのサポートをする事業者にとっても大きな影響が出る。中国の対応が批判されているのも事実だが、その取り組みは日本企業にとっても参考になるはずだ。

 日本も3月16日の新たな感染者数が15人と収束に向かっている。一党独裁の強力な権限で規制して封じ込めに成功した中国と、ゆるやかな規制ながら清潔好きで「他人に迷惑をかけない文化から生まれるマナー(マスク・咳をしない)」で封じ込めに成功しつつある日本。対応の差は、国民性の違いなのだろうか?
 
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