関西発・地方創生とマーケティング #19
新型コロナ 緊急事態宣言が発令、初のオンライン取材で考えたこと
2020/04/16
- 前回の記事:
- 「社員であることは半分、辞めることにした」シャープさん
在宅勤務で、働き方が大きく変わる?
私の連載「関西発・地方創生とマーケティング」で、ダイキン工業で宣伝プロモーションを統括している片山義丈さんにお話を聞こうと、日程を決めて「さあ明日!」という日に緊急事態宣言が発令され、やむなく延期。ところが間髪を入れずに、片山さんと担当編集さんからオンラインでやりましょう、と。
それで土曜日の朝、編集さんから送られてきたURLにアクセスするも、なぜか私だけ接続できず・・・。結局、Facebookのメッセンジャーで3人をつなぎましたが、途中で音声が途切れたり、タイミングが遅れたり、若干のやりづらさはありました。それでも休日に外に出ず、ラフな格好で取材できるのは、やはり楽ですね。
そこで今回は時節柄、コロナに関する周辺の動向と、今後のマーケティングの可能性について考えてみることにしました(片山さんへの取材記事は、少しお待ちください)。
さて、新型コロナウイルスの感染拡大を機に、働き方が変わった人も大勢いるでしょう。特に、緊急事態宣言が発令された都市では有無を言わせず、そしてほぼ何の対策も出来ないままに在宅勤務を始めた人も少なくはないはずです。
とにかく政府が示す「人との接触の8割減」を実現するためには、計算上は週1回程度の出勤に留める必要があります。上司も部下も手探り状態。在宅勤務の日は、とりあえず朝夕に上司に連絡を入れる。でも、人によってその内容が違うんですよね。
「今から仕事を始めます」「今日の業務を終了します」とだけ連絡をくれる人もいれば、きちんと朝は「今日のタスク」、夕方は「具体的な実施内容と達成度、明日の予定」を報告してくる人まで。これは、これで面白いですね。
片山さんいわく、「在宅勤務になると、部下がきちんと仕事しているのか分からないから困る、と言う人がいるけど、そもそもそんな人は普段、目の前に座っている部下の仕事さえ把握できているのか甚だ疑問だ」と、おっしゃっていました。その考え、すごく分かります。
ただ、全ての業務が在宅で出来るわけではありません。例えば、私が勤務するホテル事業は、スタッフがお客さまに面と向かってサービスを提供するので、全従業員を在宅に切り替えることは出来ません。
多くの同僚がリアルな場所で働いている中では、在宅勤務がしづらい面もあります。また、バックオフィス部門でも、例えばクラスターの発生が不安視されるレストランのブッフェや、ホテル内に併設するスポーツジムの営業方針を決定するという仕事もあり、なかなか在宅に切り替えづらい環境にいるのも事実です。
でも、一部の業務は、工夫すれば(その気にさえなれば?)可能なのでしょう。よくよく考えてみれば、そうした方針もグループ内の各ホテルと電話やメールをしながら決めているため、そもそもリモートしているとも言えます。
一方で、みんなで集まって議論する方が早かったり、リアルな場で議論し合うことから生まれる空気で議論の流れが変わったり、やはり顔を合わせた打ち合わせも効果的であるのも確かです。
オンラインのデメリットとして感じるのは、テレビ中継でスタジオとロケ先とのやり取りが不自然にずれるように、どうしても時間差が出てコミュニケーションしづらいという点でしょうか。
ただ、これも先日NTTの方と話をしていたのですが、今後5Gや6Gと技術が進化するにつれて解消されていくでしょうし、そもそも慣れの問題なのかもしれません。現に片山さんのチームでは、会社内でも特にリモートワークが進んでいて、現状は大きな問題なく仕事が出来ているようです。