加藤公一レオが教える「ダイレクトマーケティングの最強基礎」 #02

これだけは把握せよ!単品通販(D2C)における7つの「基本管理指標」

 

特に重要なのは「CPO」「年間購入単価(LTV)」「年間ROAS」




 単品通販(D2C)における、基本管理指標のうち、特に重要なのが「CPO」と「年間購入単価(LTV)」。もっと言うと「年間ROAS」である。

 ネット広告の世界では、長く「CPA至上主義」が続いてきたが、“儲かる仕組み”をつくり、ネット広告を最適化していくためには、「CPO」や「年間購入単価(LTV)」、「年間ROAS」といったより深い指標に執着しなければならない。

 「CPO」、「年間購入単価(LTV)」、「年間ROAS」の各指標が意味するところは下記の通りである。
 
  1. 「CPO」=いかに広告で効率よく新規顧客を獲得できているか
  2. 「年間購入単価(LTV)」=獲得した新規顧客をいかに優良客化し、年間売上を稼げているか
  3. 「年間ROAS」=1年間の広告の費用対効果はどうなったのか

 「CPA」と「CPO」の違いをきちんと理解していない人もいるが、「CPA」は無料モニターや500円モニターなど、1件のサンプル申込獲得にかかったコストのこと。それに対して、「CPO」は、1件の本商品の定期コース(サブスク)申込獲得にかかったコストのことである。

 単品通販(D2C)は、無料モニターや低価格モニターを入口として、本商品の定期コース(サブスク)に引き上げてなんぼのビジネスであるから、最終的には「CPA」より「CPO」が重要になってくるのだ。

 それと同じく単品通販(D2C)は、定期コース(サブスク)によって“見込客”を“固定客”化し、さらにクロスセルによって“優良客”化することで、莫大な利益が生まれるビジネスモデルだから、ひとりの顧客が年間でどれだけ買ってくれたかを示す「年間購入単価(LTV)」を見ることが重要である。

 単品通販(D2C)の「基本管理指標」は、言ってみれば企業の決算と同じ。企業の決算が1年ごとであるように、ネット通販(D2C)の広告の費用対効果(ROAS)も1年単位で見ていかないとビジネスの本質はわからない。

 単品通販(D2C)で儲けるためには、なるべく「CPO」を下げつつ「年間購入単価(LTV)」を上げていき、最終的には「CPOよりも年間購入単価(LTV)が高い」、という構造にするために、各指標の改善に向けてPDCAを回していくことが大切なのである。

 特に私が強く訴えたいのは「年間購入単価(LTV)」の重要性だ。

 「年間購入単価(LTV)」の最大化とはつまり、「1回申込んでくれたお客さまをいかにして100回買ってくれるお客さまにするか」である。それをベースに考えていけば、自然と売上が上がっていくし、広告の費用対効果も上がっていく。もっと言えば、「年間購入単価(LTV)」が上がらなければ、売上は上がらないし、広告の費用対効果も上がらない。

 ユーザーがネット広告を見慣れたこともあり、最近はCPAが高騰する傾向にあるが、「年間購入単価(LTV)」が上がれば、入札単価が上がっても利益が出る構造になるし、経営も安定化する。「年間購入単価(LTV)」の重要性は、第3回で改めて詳しくお伝えするので、どうぞお楽しみに。
 
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