関西発・地方創生とマーケティング #24
株主になってもらう。CFOとしてのマーケティング 【ユーグレナ 永田暁彦氏】
出雲社長と永田さんの役割分担
緑のネクタイがトレードマークの、ユーグレナ創業者で代表取締役社長・CEOの出雲充さんとの関係についても聞いてみました。
永田さんは出雲社長ととても仲が良く、オフィスの場所が変わる度に、共に会社の近くに引っ越し、家族ぐるみで付き合いをしているほどだそうです。
永田さんいわく、出雲社長は、一言で表すと“何があってもやめない人”とのこと。一方で、自分のことは“何があっても変化して、たどりつく人”だと言います。
たとえば、永田さんにとって手段は何でもいい。言ってしまえば、商品は極論ユーグレナでなくてもいい。しかし、出雲社長はユーグレナでなくてはならない。それぞれの関心領域も少し違っている。とはいえ、二人が実現したいことは、サステナブルな社会という点で一致していると言います。
永田さんは、世の中の常識と言われることに疑問を持つタイプで、マーケティングを考える際も、例えば、「なぜペルソナ設定をしなければならないのか?」という部分から疑問を持って、全てに問いを立てるそうです。
一方の出雲社長はシンプル至上主義で、たとえ手段を100個持っていたとしても「ユーグレナ」であることにこだわりを見せる。その2人が組み合わさることで、「良いバランスが取れている」と言います。
一般的に、アントレプレナー(起業家)は、やりたいことと、やるべきことを示すのは得意である一方、それを戦術に落とし込んだり、戦略として明文化したりする力が弱いと言われがちです。
永田さんは、これまでは後者に取り組んできましたが、表舞台に立つ今は、自分の意思を強く表現して、ユーグレナ社のフィロソフィーやCFO(Chief Future Officer:最高未来責任者)の活動についても力を注いでいます。これについては、次回後編でお伝えします。
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