加藤公一レオが教える「ダイレクトマーケティングの最強基礎」 #11

「引上率」と「クロスセル率」を劇的に上げる、フォローメールの6つのテクニック

 

④    件名は業務連絡風にする


 送信者名同様、「件名」もお客さまがそのメールを読むかどうか判断する重要な材料である。

 多くの通販(D2C)会社は、「5日間限定!!人気の〇〇が今だけ20%オフ♪」のように、少しでもメールを目立たせようと、あおった件名にしているが、お客さまはこんな件名を目にした瞬間、宣伝メールと判断して捨ててしまう。

 お客さまにメールを開封してもらおうと、派手なキャンペーン情報や絵文字を入れて件名を目立たせようとすればするほど、お客さまから無視されるという皮肉な結果になっているのだ…。

 ズバリ、フォローメールの開封率を上げるポイントは、件名を“業務連絡風”にすることである!

 友人や取引先からくるメールは、たいていある意味淡々とした落ち着いた件名になっているはずだ。だからお客さまは、「落ち着いた件名=読むべきメール」「煽った感じの派手な件名=どうでもいい宣伝メール」と認識しているのである。

 だからそこを逆手にとって、お客さまが「宣伝」と認識しない、友人や取引先からのメールのような件名にすれば、お客さまはメールを開封して見てくれるのだ。

 重要なので、再度言う。

 フォローメールの件名は、「【ご確認】美白美容液『ウレホワ』継続のご確認」のように、落ち着いた“業務連絡風”にすると開封率が上がる!
 

⑤    1人ひとりに語りかけるように人間性を演出する




 送信者名と件名を工夫して開封率が上がったとしても、当然肝心のフォローメールの中身を読んでもらわないと意味がない。

 そのためには、第一印象がとても重要になってくる。

 最悪なのは、絵文字や装飾文字を多用し、たくさんのURLを貼り付けていて、あらゆる商品やキャンペーンの情報を単純に羅列しているメールである。こんなゴミメールは開いた瞬間ゴミ箱行きだ。

 チャラチャラした外見といやらしい性格のナンパ野郎がモテないのと同じで、チャラチャラした、いやらしい性格のメールはお客さまに敬遠される。

 逆に、ちゃんと読んでもらえるメールは、友人や取引先といった知り合いからくる普通のメールと同じように、お客さま一人ひとりに語りかけるようにして人間性を演出したメールである。
 
  • 冒頭で個人名を名乗る
 具体的には、まず冒頭で「鈴木さま担当の佐藤と申します。」と個人名を名乗り、お客さま1人ひとりとのコミュニケーションを大切にする姿勢を示そう。件名と同様、個人名を名乗ることでメールに人間性が感じられるようになり、お客さまはそのメールを無視しにくくなる。
 
  • お客さまを個人名で呼びかける
 また、文中では他人行儀な「お客さま」ではなく、「鈴木さま」のように顧客を個人名で呼びかけ、機械的な印象にならないようにしよう。
 
  • 用件以外の話題を入れる
 さらに、フォローメールに用件以外の話題を入れるのも効果的だ。そうすることで、書き手の人間性が伝わり、お客さまからの共感を得やすくなる。

 「まだまだ寒い日が続き春の訪れが待ち遠しい毎日ですが、いかがお過ごしでしょうか?」「花粉が気になる時期になってきましたね。私もそろそろティッシュが手放せなくなってまいりました」のようなちょっとした前置きでもいい。

 知人や取引先に送る普通のメールでも、相手の近況を尋ねたり、季節の話題に触れたりすることが多いし、そうしたメールは用件だけが書かれたメールより好感度が高いものである。

 このように、人間性を演出した良い意味で普通っぽい外見と性格のメールであれば、友人や取引先からくるメールに溶け込むことができ、お客さまに読んでもらうことができる。

 もっと言えば、究極のフォローメールはお客さまから返信がくるフォローメールだ。お客さまが「このメールは自分だけに送られている」と思うようなリアルな文面が理想のフォローメール原稿なのである!

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