加藤公一レオが教える「ダイレクトマーケティングの最強基礎」 #13

デジタルマーケティングを成功させる広告代理店との付き合い方20条

前回の記事:
ネット広告の費用対効果を “半永久的”に上げ続ける方法


 

広告主が広告代理店をうまく“選定・管理・教育”


 こんにちは。売れるネット広告社 代表取締役社長CEO 加藤公一レオです。

 本連載ではキレイゴトは一切語らず、ズバリ「どうやったらネットで商品を“売れる”か」に特化して、「ダイレクトマーケティングの最強の基礎」を皆さまに伝授していければと思う。

 これまで12回にわたって、単品通販(D2C)における広告の費用対効果を改善し、売上を上げるためのノウハウをお伝えしてきたが、デジタルマーケティングで大成功するためにはキレイゴトなしに広告代理店の付き合い方も重要だ。

 ズバリ、売上を上げられる広告代理店と、売上を上げられない広告代理店の能力には、天と地ほどの差がある!

 したがって、単品通販(D2C)ビジネスにおいては、広告主であるあなた自らが先頭に立ち、パートナーとなる広告代理店をうまく“選定・管理・教育”することが大事になってくる。

 そこで、大手広告代理店のADK出身、現在は単品通販(D2C)の広告を支援する立場から、「デジタルマーケティングを大成功させる広告代理店との付き合い方20条」をお伝えしたい。

 ■その1:「賞狙い」に依頼するな

 デジタルマーケティングを成功させたいなら、広告主の売上よりも自分の趣味を優先する「賞狙い」のミーハーな広告代理店に依頼してはいけない!

 広告の本質は“クライアントの商品を売る”ことである。本来、広告とは商品を売るための「額縁」であるはずだが、世の中には広告自体を「絵画」だと勘違いしているアマチュア広告マンが多い。

 広告次第でクライアントは倒産もすれば大成功もする。それを1秒でも考える広告パーソンなら、自分の趣味を優先した悪ふざけのような提案はできないはずだ。

 ■その2:「媒体提案だけ」は最悪

 ネット専業の広告代理店に多いが、エクセルでつくった表で「媒体提案だけ」をする広告代理店に依頼してはいけない!

 枠を買うだけならアホでもできるのだから、そんな広告パーソンは最悪だ。広告の費用対効果を最大化するために、広告クリエイティブからCRMまでをカバーする泥臭いソリューション提案を持ってくる広告マンに依頼すべきである。

 ■その3:「最新ワード」連呼に気を付けろ

 ネット業界や広告業界では、次々に“バズワード”が生まれるが、最新の“バズワード”を連呼する広告代理店に依頼してはいけない!

 そんな広告代理店は、たいてい広告の基本がわかっていない新しい物好きの評論家集団にすぎないからである。目先の新しさで目くらましをかけているだけなので注意してほしい。
 

広告代理店との付き合い方、「その4」以降は?


 ■その4:「セールスマン」より「ファンドマネージャー」
 

 あなたの会社に媒体を売り込む、不動産の「セールスパーソン」のような広告代理店に依頼してはいけない!

 広告投資の費用対効果(ROAS)を長期的に上げる、証券会社の「ファンドマネージャー」のような広告代理店に依頼しよう。

 ■その5:広告費は「もらう」のではなく「つくる」もの

 あなたの会社の「広告費をもらいにくる」広告代理店に依頼してはいけない!

 あなたの会社を大きく成長させて「自分で自分の広告費をつくろう」という意識のある広告代理店に依頼しよう。

 その広告代理店があなたの会社を儲けさせたら、自然と広告費も増え、その広告代理店も儲かるのだ。

 ■その6:あえて「断ってくる」相手は信用できる

 たとえ、あなたがやりたがっても、真剣に一緒に考え、場合によっては依頼を断ってくる広告代理店に依頼しよう。

 広告パーソンとしては営業成績を上げるために発注をもらいたいのはやまやまだが、依頼内容によっては「広告主のためを思って、あえて売らない判断をする」ことがある。そんな広告パーソンは信用できる!

 ■その7:大きなチームよりも「1人の超優秀な営業マン」

 大きなチームよりも、経験を積んだひとりの超優秀な営業が担当してくれる広告代理店に依頼しよう。

 広告代理店が大きなチームを組んだら、広告主のあなたは安心できるかもしれない。しかし、広告の質は関わっている人数に反比例するため、チームワークごっこは弊害でしかないのだ。

 ネットや通販(D2C)の広告では、すべてをひとりで仕切るスーパースターによる「ワンマン体制」のほうが成功する!

 ■その8:明確な「目標数字」を出してもらう
 

 「CPA」「引上率」「CPO」「購入単価」「年間購入回数」「年間購入額」「年間ROAS」などの、明確な「目標数字」を設定する広告代理店に依頼しよう。責任逃れのためにあえて目標数字を設定しない広告パーソンは論外だ!

 広告費の一番の無駄遣いは、目標を具体化しないことである。デジタルマーケティングを成功させるには、広告主・広告代理店の社員全員が同じ目標を共有して一緒に考え、運営していくことが重要なのだ。

 ■その9:「広告主のお金は自分のお金」という広告マンに依頼する

 広告主のお金(広告費)を、自分のお金のように考えられる広告代理店に依頼しよう。もし広告費が自分のお金だったら、誰もがミスをしないために命がけでチェックし、コストを抑えるために命がけで媒体交渉し、レスポンスを上げるために命がけでクリエイティブを制作するはずだ。

 広告パーソンに一番必要な能力は、実は“広告主が投資するお金の重さをわかっている”ことなのである!

 ■その10:マージンを「成功報酬で」と聞いてみる

 広告代理店の実力を見極めたかったら、あなたの会社に出入りしている広告パーソンに「あなたが出している想定目標を達成しなかったら、媒体マージンの15%はなしでいいですか?そのかわり、想定目標を達成したら、媒体マージンは2倍の30%とっていいですよ」とオファーしてみてほしい。

 もし、その広告パーソンが沈黙したら…、その広告代理店に依頼してはいけない!もしその広告パーソンが喜んでオファーに乗ってきたら、その広告代理店に依頼しよう。

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