リテールの未来を創造する #02

WeChatPayは単なる決済手段ではなく、マーケティングツールである【オイシックス・ラ・大地 奥谷孝司 × テンセントマ・ミア】

中国でもショールーミング化が進む

奥谷 WeChatPayなどモバイル決済の導入で、消費者の行動にどのような変化が起きましたか。

1990年代以降に生まれた若い層の消費動向が大きく変化しました。特に、小売業への影響が顕著で、若い人にとってショッピングモールは購入の場ではなく、商品を手に取って見る場へと変化しました。ショッピングモールで気に入った商品を、オンライン上で購入するのです。

奥谷 ショールーミングですね。

その通りです。オンライン上での購入方法も変わりました。3、4年前まではPCから購入していましたが、現在はモバイルからの購入が主流です。

奥谷 テンセント側から、ショールーミングされるリアル店舗に対してコンサルティングをしているのでしょうか。

そうですね。我々がWeChatというオープンプラットフォームをリアル店舗に提供し、それまで集客のノウハウを持っていなかった小さな商店にも、若いユーザーから注目されるチャンスが生まれると考えています。
 
版権: bigtunaonline / 123RF 写真素材
 ユーザーがWeChatPayで決済すれば、WeChat上に顧客の行動履歴や購買行動などのデータが集積されます。商店のオーナーは、そうしたデータを活用して、より効果的なキャンペーンを打つことができるのです。

 そこが現金決済とモバイル決済の最大の違いです。ご存知かもしれませんが、テンセントは中国で大手小売業にも出資しているのですよ。

「リテールアジェンダ2018」が開催決定
リテールとメーカーのマーケティング領域の責任者をつなぐ ネットワーキングの場を創出。 次の時代のリテールとメーカーが成長していくための 戦略や取り組むべき施策を理解。
詳細はこちら
Sponsored

続きの記事:
WeChatPayを日本で普及させて行くための戦略【オイシックス・ラ・大地 奥谷孝司 × テンセントマ・ミア】
他の連載記事:
リテールの未来を創造する の記事一覧
  • 前のページ
  • 1
  • 2

マーケターに役立つ最新情報をお知らせ

メールメールマガジン登録