加藤公一レオが教える「ダイレクトマーケティングの最強基礎」 #18

マーケティング、ビジネスを成功に導く“逆張り”の視点

 

本質的な“逆張り”が勝つ


 私が挙げた“逆張り”の事例を見て気づいた人もいるかもしれないが、“逆張り”をやるうえで重要なことは、本質的であるということだ! 「世間の大多数と違うことをやることによってチャンスをつかむ」というのが“逆張り”の基本的な考え方だが、闇雲に他社や他人と違うことをやればいいというものではない。

 例えば、近年『売れる広告』へのニーズが右肩上がりに伸びているのは、広告の本質的な役割が「商品を売る」ことだからである。

 日本の大手広告代理店は「ブランディング」というキレイゴトで広告の費用対効果という“数字=結果”をごまかしてきたが、99%以上を中小企業が占める日本で効果の曖昧な「イメージ広告」に投資する余裕のある広告主はほとんど存在しない。コロナ禍のような経済破壊に直面すれば尚更で、今日の売上を稼ぐことに必死な広告主が費用対効果という“数字=結果”を求めるようになるのは当然のことなのである!!

 また、最近になって、世の中の単品通販(D2C)会社が「ツーステップマーケティング」に流れているのも理由は同じ。それが本質的なビジネスモデルだからである!

 新規のお客さまにいきなり本商品の定期コース(サブスク)をオファーする「ワンステップマーケティング」を恋愛に例えると、合コンで知り合った初対面の女性に対し、その日のうちに結婚を申込むようなものである。一方、まずは“見込客”を集めることに特化する「ツーステップマーケティング」は、合コンで出会った女性をまずはデートに誘い、一度付き合ってからプロポーズするようなものだ。どちらのアプローチの成功率が高いか、また実際に結婚した場合にどちらのほうが長続きするかは言うまでもないだろう。

 ビジネスや物事の本質をとらえた“逆張り”は、一時的なトレンドに推されこともあるかもしれないが、続けていれば必ず芽が出るときがやってくる! あなたも、ビジネスの本質を踏まえて、自社でできる“逆張り”を考えてみてほしい。
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