「今だからこそ」ダイレクトマーケティング基礎講座 #03

通販ビジネスにおける重要キーワード「SFO」を知っていますか【ペンシル 倉橋美佳】

超高齢化社会の日本、シニア層へのアプローチが鍵

 SFO(シニアフレンドリーオプティマイゼーション)という言葉を知っていますか。

 今回は、SFOについて、紹介したいと思います。日本は、世界一の「超高齢化社会」です。世界中(特に先進国)で高齢化が進行していますが、日本は世界の中でも特筆して高齢者の割合が高い国となっています。

 まずは、基本をおさらいします。高齢化が進んだ社会は、全人口に対する65歳以上の人口の割合によって分類されます。
 
  • 高齢化社会(7%以上)
  • 高齢社会(14%以上)
  • 超高齢化社会(21%以上)

 現在、日本の高齢化率は、2017年時点で27.3%(※平成29年版高齢社会白書)となっています。日本がそれぞれのステージに突入したのは以下の年です。
 
  • 高齢化社会(7%以上):1970年~
  • 高齢社会(14%以上) :1995年~
  • 超高齢社会(21%以上):2007年~

 この高齢社会白書を読んでいくと、興味深いことがわかります。

 経済的な暮らし向きに心配ないと感じる高齢者は64.6%で、家計にゆとりがあり心配なく暮らしているという回答も15%存在しています。多くの人がゆとりある生活をしているのです。国内消費が伸びているのは、60歳以上のみというデータもあります。

 つまり、シニアに向けたマーケティングが、売上に直結してくるということです。インフォマーシャルやチラシなど、シニア層ターゲットを得意とするメディアもありますが、当然、インターネット通販もシニアをターゲットとして捉えていく必要があります。
 

シニア層のインターネット利用実態

 では、シニア層はインターネットを活用しているのでしょうか。

 年代別インターネット利用率を見てみると、60代では75%の人が、70年代では53%の人がインターネットを利用しています(※総務省通信利用動向調査)。この割合は、増加傾向にあり、シニアのインターネット利用は当たり前になってきています。

 「経済的な余裕があるシニア」×「インターネット」=「インターネット通販」

 となるわけです。

 現在、インターネット通販利用層の性年代別トップは、60代女性で20代女性の約4倍にものぼります!

 そして、シニアが安心して利用できるインターネット環境を整備することが、SFO(シニアフレンドリーオプティマイゼーション)です。

 インターネット通販が最も浸透している国のひとつである中国では、2018年2月に淘宝(タオバオ)の高齢者向けオサイト「老年版」がオープンするなど、シニア向け通販サイトが生まれています。

 では、どのような対応がSFOなのでしょうか。

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