加藤公一レオが教える「ダイレクトマーケティングの最強基礎」 #20
法規制の強化で逮捕者も 「脱・従来型記事広告」でネット広告のコンバージョン率を上げる方法
2022/05/25
「記事広告」の問題②:画面遷移が多く離脱率が高い
前述の通り、広告主から見た「記事広告」の一番の問題点は、直接広告制作に関与していなくても、広告主が刺されるリスクが今後ますます高まっていくということである。
それに加えて、「記事広告」は申込完了までの画面遷移が多いため、途中の離脱が増えるという問題もある。冒頭で述べた通り、多くの記事広告は、「インフィード広告⇒記事広告⇒広告主のランディングページ」という3段階の構造になっている。
しかも、そのランディングページはカートシステムにつなげているため、広告主のランディングページに遷移してから申込完了までに平均8つの画面遷移があるのである。これにインフィード広告と「記事広告」を足せば、画面遷移は全部で“10”にもなる。
ネット広告のコンバージョン率を最大化するためには、申込完了までの画面遷移を極力シンプルにするのが大原則だが、従来型の記事広告はむしろ画面遷移を増やして離脱を招いてしまっているのである。
従来の記事広告の問題を解決する「フォーム一体型記事広告」
「広告主が刺されるリスクがさらに高まっている」「画面遷移が多く離脱率が高い」という、従来型の「記事広告」の2つの問題点を解消する“ポスト記事広告”が、ズバリ「フォーム一体型記事広告」である。
『フォーム一体型記事広告』とは、これだ!!
『フォーム一体型記事広告』は、次の2つの特徴を備えている。
①広告主のサイトと同一ドメイン下でのみ広告出稿が行える
②記事広告内に申込フォームが設けられている
したがって、「フォーム一体型記事広告」を採用することで、広告主は法律上のリスクを排除しながら、ネット広告のコンバージョン率を高めることができるのである。
次から2つの特徴をより詳しくみていこう。
① 広告主のサイトと同一ドメイン下でのみ広告出稿が行える
従来型の記事広告においては、広告主のチェックを受けずに、アフィリエイターや広告運用会社などが勝手に“違法”な表現のある広告が出稿できてしまっていたことが問題であった。
中には、“違法”な表現を含まないダミーの広告で広告主のチェックを受け、承認を得た後に過激な表現のある記事広告に切り替える、広告主のチェックが行き届かない深夜に内容を更新するなどして、チェックをすり抜ける悪質なアフィリエイターや広告運用会社も存在する。
いくら広告主の順法意識が高くても、広告主のサイトとは異なるドメイン下での記事広告の出稿を許している限り、広告主の知らないところで自社商品の“違法”な広告が出回るリスクを排除することはできないのである。
そこで“ポスト記事広告”の「フォーム一体型記事広告」においては、広告主の同一ドメイン下でのみ広告出稿が行えるよう制限し、広告主が制作した広告、あるいは外部のアフィリエイターや広告運用会社などが制作し、広告主のチェックを受けたものだけを掲載する。
そうすることで、広告主の知らないところで“違法”な表現のある「記事広告」が出回ることはなくなり、広告主が刺されるリスクを排除できるのである!
② 記事広告内に申込フォームが設けられている
「フォーム一体型記事広告」の2つめの特徴が、その名の通り、広告内に申込フォームが設けられていることだ。つまり、インフィード広告から「フォーム一体型記事広告」に遷移したユーザーは、そのまま広告上で個人情報を入力することができる。
インフィード広告から申込完了まで平均して“10”もの画面遷移がある従来の記事広告に対し、「フォーム一体型記事広告」では「インフィード広告⇒フォーム一体型記事広告⇒申込確認画面⇒申込完了画面」と画面遷移をわずか“4つ”に短縮できる。
そうすることで、広告で高めたユーザーの購買欲を余計な画面遷移で低下させるのを防げるため、コンバージョン率の改善が期待できるのである!
売れるネット広告社では、過去に「従来型の記事広告 VSフォーム一体型記事広告」のコンバージョン率のA/Bテストを行っている。その結果、「フォーム一体型記事広告」は従来型の記事広告に比べ2.87倍もコンバージョン率が高かった。
「フォーム一体型記事広告」は、法規制がどんどん厳しくなる中でも合法的にコンバージョン率の改善が狙える、時代に合った施策だ。
2022年以降は、これまでの常識が通用しない!
逮捕や業務禁止といった最悪の事態になる前に、これまで記事広告に頼っていたD2C(通販)会社は、今すぐ対策を取ってほしい。
※「申込フォーム一体型記事広告」は特許庁商標登録済み商標です。登録商標第6324863号