ニュースと体験から読み解くリテール未来像 #47

ファミリーマートの「処方薬」受け取りサービスから、オンライン服薬指導の利便性を考える

 

発送から受け取りまで


 電話での服薬指導が終わった後、薬発送の連絡メールが届いたのは、オンライン服薬指導の6日後の夜中でした。

 配送は普通の宅急便コンパクトなので、クロネコヤマト荷物お問い合わせシステムで配送状況が把握できる普通の宅配便の状態になったということになります。

 翌日(服薬指導7日後)の昼にヤマト運輸から宅配便コンパクトをファミリーマート宮益坂下店に納品したので受け取ってほしいという旨のメールが届きました。普通のコンビニ受取り同様に保管期間は翌々日までであり、保管期限の延長はできません。スケジュールを調整して、翌日受取りに行くこととしました。

 約30分後、とどくすりから決済手続きの案内メールが届きました。支払いリンクはGMOペイメントゲートウェイ社が提供するPGマルチペイメントサービスでした。

 翌日(服薬指導8日後)昼過ぎに受取り店舗に指定したファミリーマートに行って受取りを完了しました。手続きは普通の宅配便コンビニ受取りと何ら変わりませんでした。


 

結論


 当たり前ですが、コンビニでの受取り自体は、普通の宅配便と何ら変わらずにスムーズなものでした。

 一方で、実際にオンライン服薬指導を体験してみたところ、受取りまでのリードタイムという課題の大きさを再認識しました。今回、服薬指導を受けてコンビニ店舗で医療用医薬品を受け取れる状態になるまで8日間かかりました。処方箋を普通郵便で郵送して届くまでに1~2日、即日発送できれば2~3日後にはコンビニに届きそうなものです。

 今回、これほど日数がかかったのは、おそらく受付けた薬局に不足薬があり、土日を挟んだためだと思います。薬局に在庫が十分にない場合、いつ受け取れるのか分からないままに月日が流れていくのは患者の不安を招きます。服薬指導を開始する時点で、薬局の在庫有無は分かっているわけですので、不足薬があり、それを手配して発送するまでどのくらい時間が掛かるのかを伝えるべきではないかと筆者は考えます。また、手配が完了するなどステータスが変化したときには、メールで連絡することで、患者は一安心できるものと考えます。
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