関西発・地方創生とマーケティング #36後編

低アルコールのクラフトカクテル「koyoi」、マーケティングとロマンの掛け合わせで伸ばす【SEAM代表 石根友理恵氏】

 

「やる気」と「熱狂」を持って取り組む


 朝は8時半出社、退社は17時半、他のメンバーも19時までには帰る。そして19時以降は石根さんは基本ノーレスと割り切っているそうです。正直、この働き方について、はじめは一長一短あったそうですが、実は朝が効率よく、夜ダラダラと働くよりも生産性が上がるということが分かったので、今では良い面しかないと言います。そして、19時以降はノーレスについても、夜にメールを送ったらその日に返信があるという、そんな時代でもないと言い切ります。

 そんな、ちょっと面白い文化で、石根さんを含めて3人というチーム。他のメンバーはどのような人なのかも聞きました。
  
チームメンバーと打ち合わせをする様子

 採用で見ていることは2つだそうです。ひとつは「素直で、地頭がいい人」です。面接では専ら雑談を行うそうですが、そこで分かったことは、普通に会話できる人は意外と少ないということだそうです。そして私も「素直」という部分はとても大事だと思います。素直であれば、吸収が早いし、人としてしっかりと育てようという気にもなります。

 もうひとつは、「しっかりとコトに向かえるかどうか」です。これはディー・エヌ・エー 代表取締役会長の南場智子さんの言葉で、上手くいかないときって、その原因を自分に向けがちですが、しっかりと事業や目の前の壁といった「コト」に目を向けて、行動できる人なのかどうかを、過去の経験から雑談を通してしっかり探るようにしているそうです。

 その結果、なかなかそういう人材には出会えないそうです。ただ採用してからは、たとえば商品開発の知識や経験が無くても、やってもらうしかない環境になります。そこで大事になるのが、本人に「やる気」と「熱狂」が備わっているかどうかだと石根さんは話します。この2つを備えていれば、どんな困難でも、壁でも乗り越えることはできると。

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