「今だからこそ」ダイレクトマーケティング基礎講座 #04
ダイレクトマーケティングにおける、カスタマージャーニーの使い方【ペンシル 倉橋美佳】
2018/09/20
効果が高まる、カスタマージャーニーのつくり方
1.最初は、マップをつくることから始めます。
<縦軸>
接触ポイント・デバイス・ユーザーボイス・モチベーション ・インサイト- 接触ポイント
- プロダクトに対する顧客の気づきやアクションがある箇所。タッチポイントとも言われます
- デバイス
- テレビCM、オウンドメディア、広告、検索結果など接触ポイントに触れる箇所
- ユーザーボイス
- そのタイミングでの顧客の声
- モチベーション
- 気持ちの変化、購買意欲
- インサイト
- ユーザーボイスの裏にある本質的な気持ち・要望
<横軸>
認知・初回接触・初回購入・商品到着・2回目購入・継続・ロイヤル- 認知
- 商品や成分、課題などを知ってもらう機会
- 初回接触
- 広告などによる最初の接触機会
- 初回購入
- トライアル商品やサンプル、もしくはキャンペーンなど、最初に商品を買っていただく機会
- 商品到着
- 届いた商品を最初に開けてもらう機会
- 2回目購入
- 初回リピートの購入機会
- 継続
- 定期購入などで継続的に購入する機会
- ロイヤル
- 一定期間に一定金額で購入をしてくれた優良顧客の機会
2.続いて、現在の状況をまとめます。
こちらは、いま実施している販促施策をタイミング毎に置きます。例えば、広告手法やDMの頻度、アウトバウンドコールをどのタイミングで行っているかなど、接触ポイントとデバイスを埋めていきます。次に、ユーザーボイスを当てはめていきます。
SNSでの口コミやお客さまからのお問い合わせ・ご意見など、どの段階の顧客かを分類し、マッピングしていきます。
顧客へのアンケートデータ、また、定期コースなどがあれば、休止理由や解約理由なども活用できます。
3.顧客のモチベーションの波を記入する
プロダクトに対する期待感など、気持ちの変化を波で表します。特に定期コースでは、段階や継続の回数によって、期待値や意見が変化していきます。それぞれのタイミングにあった施策を考えることが必要です。4.インサイトを落とし込む
顧客が本来、求めているものは何か、無意識でもある本音の部分を落とし込んでいきます。顧客によっては、いろいろな接触ポイントでストレスを感じています。ここまでで事実確認ができる段階になります。
その後の展開の仕方としては2つ。ひとつは、理想の形に落とし込みをすること。そして、もうひとつは、理想に近づくための施策に落とし込むことです。
私は、この最後のプロセスを「CEM(カスタマーエンゲージメントマネジメント)」と呼んでいますが、どのように顧客と接触することがいいのかをマネジメントしようという考え方です。
エンゲージメントとは、愛着や思いやりという意味です。どうコミュニケーションをとれば愛着が生まれファンになってもらえるのか、現在の通販においては非常に重要な考え方です。
これまでは電話などのコミュニケーションによって自然に育成していたことですが、いまはデータベースをうまく活用して、より効率的で深いコミュニケーションを図ることができるようになりました。
カスタマージャーニーは、顧客を知り、プロダクト以外に、どういうサービスを提供できるのかを考える、良い機会になるのではないでしょうか。
- 他の連載記事:
- 「今だからこそ」ダイレクトマーケティング基礎講座 の記事一覧
- 1
- 2